寝ているときに目が覚めて、身体が動かず金縛りになることはありませんか?
恐る恐る目を開けてみると、知らない人が身体に乗っていたり、人の声がきこえていたりする怖い体験をした人も。
「金縛り」と聞くと霊的な現象に思われますが、実際には睡眠が原因かもしれません。
この記事では、金縛りの原因や起こりやすい人、予防するための注意点をご紹介します。
できることから始めてみて、金縛りのない快適な睡眠を手に入れましょう。
目次
金縛りの原因は?霊的現象でなく睡眠麻痺!
金縛りは医学用語で「睡眠麻痺」といわれています。
人間の睡眠は、「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」を交互に繰り返すことで、睡眠のリズムを保っている状態です。
「ノンレム睡眠」では大脳も休んで、疲労を回復していると考えられています。
「レム睡眠」では、身体は休んでいても脳が活発に働いており、記憶を整理したり夢を見ているのが特徴です。
金縛り時は脳は動いているものの、身体が休んでいる「レム睡眠」のときに起こるといわれています。
金縛りになったときは、身体が睡眠をとっているのでまぶたも閉じており、本来であれば景色は見えません。
しかし、金縛り中は天井が見えていたり人の姿を見たりする人もいます。
レム睡眠中は夢見るとされ、金縛りで見たり聞いたりする現象は夢の中で起こっていることです。
「人の声が聞こえる」「胸が息苦しい」など霊的現象が疑われてますが、夢だと思えば怖くないのではないでしょうか。
金縛りが起きやすいのはどんな人?
金縛りが起きやすい人は、どんな特徴があるのかご紹介します。
生活や環境を改善することで、金縛りの原因は解決できる理由がほとんど。
睡眠に支障がでて困っているならば、できることからひとつずつ直してみましょう。
睡眠不足の人
現代人の生活は、仕事や学校の影響によって寝る時間と起きる時間を一定にできない人が多く、睡眠リズムが崩れて金縛りが起きやすい環境です。
ノンレム睡眠とレム睡眠のバランスが崩れると、睡眠の質の低下にも繋がります。
平日の夜の睡眠が足りないからと言って、休日に寝溜めをするのもリズムが崩れる原因のひとつ。
慢性的な睡眠不足は、身体のさまざまな不調にも繋がりかねません。
睡眠の質を上げるためにも、日頃から規則正しい生活を心がけてみましょう。
精神的なストレスが多い人
ストレスや不安の多い生活も、金縛りの原因のひとつ。
精神面が不安定になると睡眠のバランスも安定しづらく、布団の中で嫌なことや不安なことを考えてしまい、より眠れないという悪循環に繋がります。
布団に入ったら、できるだけ何も考えずにすぐ寝てしまうのがおすすめです。
金縛りは多くの人が、10代〜20代の若い世代の頃に体験しています。
思春期の時期に金縛りが多いのは、心と身体の成長により精神的な不安定に陥りやすいためです。
疲れている人
ストレスだけでなく、肉体的な疲労も金縛りの原因になりえます。
労働時間が長かったり、自分の能力に見合わない仕事をしていたりすると、それ自体がストレスになる場合も。
忙しいことで睡眠時間が削られ、眠っていても疲れが取れていない可能性があります。
休日の過ごし方も、身体の疲れをとるためには重要です。
休んでいるつもりでも常に頭を使っていたり、休みの日に毎回出かけていたりすると、思うように休めていない可能性があります。
意識的に休憩をとるようにすると、リラックスできるでしょう。
睡眠の障害がある人
金縛りが頻繁に起こる場合は、睡眠障害が起きている可能性もあります。
睡眠障害が気になった場合は、速やかに医療機関を受診すると安心です。
どの科に受診したらいいかわからないときは、睡眠外来に受診しましょう。
他の病気の可能性がある場合は、適切な診療科目を教えてくれます。
金縛りにならないための注意点
金縛りにならないためには、どういった点に注意して生活すればいいのでしょうか?
一度金縛りになったとしてもリラックスしていれば元に戻りますが、日々の生活で予防することで回数自体が減っていきます。
金縛りのない生活に近づくためにも、意識する点をチェックしましょう。
生活リズムを整える
休みの日や平日に関係なく、早寝早起きして生活リズムを整えるのが金縛りを改善する近道。
早寝早起きはもちろんですが、起きたら日光を浴びて体内時計をリセットしましょう。
睡眠には関係ないと思われがちな、食事も大切なポイントです。
急いでいると抜きがちな朝ごはんも、しっかり食べるようにしましょう。
3食をできるだけ同じ時間帯にとることで、規則正しい生活に近づきます。
また、適度に運動を行うことで、睡眠時には程よい疲れが残ります。
入眠の手助けにもなるため、運動習慣がない方は「行き帰りの駅を一駅分歩いてみる」「移動時には階段を使う」といった、取り入れやすい運動から試してみましょう。
睡眠時間を確保し、質を高める
睡眠不足や睡眠リズムを整えるためにも、睡眠時間を確保するのが大切です。
就寝の1時間前には入浴を済ませリラックスして過ごしたり、就寝前のブルーライトを無くしたり意識してみましょう。
就寝する部屋の室温も、適切な温度を意識すると眠りやすくなります。
人によって適切な温度が違うため、自分が快適と感じる室温を探してみましょう。
睡眠の質を高めるには、自分に合った寝具を選ぶのも大切です。
マットレスや掛け布団だけでなく、枕も工夫してみましょう。
寝具は長く使えるため、長期的に睡眠の質を保つのにもおすすめです。
自分に合った寝具の選び方がわからなければ、プロの手を頼ってみるのはどうでしょうか?
専門店であれば、経験豊富なアドバイザーから適切なアドバイスが受けられます。
こちらの記事では寝具の選び方をご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ストレスの解消を意識する
質のいい睡眠を取るにあたって、ストレスは天敵ともいえる存在です。
ストレスを感じたら溜め込まず、できるだけ早めに解消しましょう。
ストレスの解消方法は「運動」「友達と遊ぶ」「一人でのんびり過ごす」など人それぞれです。
自分にあったストレス解消方法を知っておくと、気持ちのコントロールがしやすくなります。
日常的なストレス発散ももちろん大切ですが、休暇を利用して旅行や遠出をしてみるのもおすすめです。
普段触れることの少ない自然を満喫したり、温泉でゆっくりしたりすれば、高いリフレッシュ効果が見込めます。
自分のストレス解消方法がわからない方は、甘いお菓子を食べたりたくさん寝てみたり、試しやすい方法を試してみてはどうでしょうか。
質のいい睡眠をとって、金縛りを解消しよう
睡眠時に目が覚めるものの、身体が動かず不安な気持ちになる金縛り。
金縛り中は、人の声がきこえたり胸が息苦しくなったりと、霊的な現象を疑って不安な気持ちになる方も多くいます。
金縛りは霊的現象ではなく、「睡眠麻痺」が原因です。
生活リズムを整えたり、睡眠の質を高めることで金縛りは予防できます。
入浴のタイミングや、スマホを就寝時には控えるなど取り入れやすい習慣から試してみて、自分にあった過ごし方を探してみましょう。