ストレートネックとは、本来は前方へややカーブしている首の骨が、まっすぐに固定してしまう状態です。近年ではスマートフォンやパソコン使用の影響で、ストレートネックになる人が増えているようです。
ストレートネックを改善したいと思い、枕なしで眠ることを考える人もいるのではないでしょうか。
この記事では、ストレートネックと枕なしで眠ることの関係性や、ストレートネックを軽減する方法を解説します。自分に合った方法を見つけ、快適に過ごしやすくなるようにしましょう。
目次
ストレートネックは枕なしで改善されない
ストレートネックは通常カーブを描いている首の頸椎がまっすぐになっているため、枕なしで寝るのが有効だと考える人もいるようです。
しかし、枕は睡眠時に頭の高さを調整し、寝返りをサポートする機能があります。ストレートネックであっても枕なしで寝れば首や肩に負担がかかり、腰痛や肩こり、首こりを引き起こす可能性があります。
ストレートネックでなくても、枕なしで眠ることは基本的におすすめできません。なぜなら、腰痛や肩こり以外にもデメリットがあるからです。詳しくは下記の記事で解説しているため、参考にしてください。
ストレートネックにおすすめの枕は?
枕なしで寝るのが良くないのであれば、ストレートネックの人はどのような枕を選べば良いのか疑問に思うかもしれません。
ストレートネックにおすすめの枕は2つです。
- ・自分に合った高さの枕
- ・硬めの素材
枕の選び方を理解しておき、ストレートネックに適した枕を見つけましょう。
自分に合った高さの枕
ストレートネックの人が枕を探すときは、自分に合った高さの枕を選びましょう。人によって枕の高さは異なるため、実際に寝てみて高さを調べるのがおすすめです。
自分に合った枕の高さは、仰向けで寝たときに頭と枕が水平になる高さです。もしくは、顎が5度程度低くなる高さを選びましょう。
硬めの素材
枕の素材も、ストレートネックの枕選びには重要です。枕の素材には羽毛や低反発ウレタンフォームなど柔らかい素材もありますが、ストレートネックには高反発ウレタンフォームやパイプなど硬めの素材がおすすめです。
硬い素材は頭を乗せたときに、頭の重みで枕が沈む高さを少なくできます。寝返りをうっても枕の高さが変わらず、自分に合った枕の高さを維持できます。
自分に合った枕の高さや素材がわからない人は、こちらの記事を参考に選びましょう。
「タオル枕」や「オーダーメイド枕」もおすすめ
ストレートネックの人には、タオル枕やオーダー枕もおすすめです。それぞれの違いや特徴を解説するため、自分に合った枕を選びましょう。
タオル枕とは
タオル枕とは、タオルをたたんで好みの高さにした枕です。
洗濯しやすく枕の高さを好みに合わせやすいメリットがあります。一方で、好みの枕の高さを理解するまでに試行錯誤が必要で、寝ているときの寝返りで枕の高さが変わってしまう可能性もあります。
衛生的に枕を利用したい人や、枕を買い替えることに抵抗がある人におすすめの方法です。
タオル枕のメリットやデメリットをさらに詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
オーダーメイド枕とは
オーダーメイド枕は、自分の体や首のカーブを測定し、計測結果に基づいて作られた枕です。自分の体を計測して作るため、既製品に比べると枕の高さが合いやすく、中の素材も好みに合わせて選べます。
オーダーメイド枕は自分に合った枕が作れるだけでなく、一度作って合わなければ調整が可能な場合も多いです。一方で、価格が効果になりやすいデメリットもあります。
オーダーメイド枕を後悔せずに作りたい人は、こちらの記事が参考になります。
ストレートネックを軽減するストレッチ
枕でストレートネックの改善を目指しても、すぐに効果が出るわけではありません。日々の生活にストレッチを取り入れると、ストレートネックが軽減され楽になる可能性があります。
ここでは、ストレートネックにおすすめなストレッチを3つ紹介しますので、ぜひ試してみてください。
- ・タオルを利用するストレッチ
- ・首を動かすストレッチ
- ・身体を動かすストレッチ
タオルを利用するストレッチ
タオルを利用するストレッチは、椅子に座っておこないましょう。
- 背筋を伸ばしてまっすぐ椅子に座る
- タオルを用意し、両端を手で持つ
- 首の後ろの中央にタオルを当てる
- 頭を後ろに倒し、タオルを持った両手を斜め上にあげる
- そのまま顎を引く
- 約5秒同じ状態を保つ
タオルがあればどこでもできるため、寝る前やリラックスタイムなど気になるときに継続すると、次第に良くなる可能性があります。
首を動かすストレッチ
首を動かすストレッチも、椅子を用意しておこないましょう。
- 椅子に深く座る
- 頭を前に倒し、下を向く
- 顔をゆっくり上にあげ、天井を見る
- 顔をゆっくり下に下げ、自分の足を見る
- 同じ動きを10回繰り返す
首を動かすストレッチは必要な道具もなく、自宅以外でも取り入れやすいストレッチです。職場で首の痛みが気になったときに実践すれば、だんだんと良くなる可能性が高まります。
身体を動かすストレッチ
身体を動かすストレッチは、ほかの方法と異なり椅子が必要ありません。外出先でも気軽におこなえるため、気になったとき実践しましょう。
- 肩と同じ幅に足を開いてまっすぐ立つ
- 上半身の力を抜く
- 身体を左右に捻り、腕を体に巻きつける
- 左右10回ずつ捻る動作を繰り返す
デスクワークで身体が固くなっているときでも、身体を動かすストレッチを取り入れればすっきりするでしょう。
睡眠環境も変えてみる
快適な睡眠を得るには、ストレートネックへの対策以外にも睡眠環境の改善がおすすめです。
睡眠環境を改善するには、以下の3つの方法があります。
- ・寝る前は間接照明で明るくしすぎない
- ・湯船でゆっくり休む
- ・スマホの見過ぎに注意
寝る前は間接照明を使って明るくしすぎない
就寝するときの照明の色は、白くて強いライトより赤みを帯びた暖色系の色味にしましょう。また、布団に入る前から間接照明を利用し、部屋を明るくし過ぎないようにするのもおすすめです。
体が睡眠に入りやすいように、照明からアプローチしてみましょう。
湯船でゆっくり休む
お風呂のときに湯船でゆっくりすることも、睡眠の質の向上につながります。湯船につかると体温が上昇し、眠りにつきやすくなるのです。(※1)
忙しい日々が続くと、シャワーだけになってしまう人も多いかもしれません。しかし、ストレートネックだけでなく肩こりなどにも悩んでいる人は、湯船でゆっくり温まることで改善する可能性が高まります。
スマホの見過ぎに注意
ストレートネックの原因とも言われているスマートフォンも、睡眠の質を下げる原因にもなります。
スマートフォンやパソコンの白い光は、目が覚めてしまうため、寝る直前まで使うことは避けましょう。夜間の時間はできるだけ刺激を抑えるために、ナイトモードを利用するのもおすすめです。
改善されない場合はプロに相談して
本章で紹介した方法を試しても、ストレートネックが改善されず悩みが解決しない人もいるかもしれません。その場合は、ねむりの相談所に所属するスリープマスターへ相談しましょう。
スリープマスターは睡眠のプロであり、ストレートネックだけでなく自分に合った枕や睡眠環境なども相談できます。自分ひとりでは解決できなかった悩みも、プロの手を借りれば解決できるでしょう。
ストレートネックに枕なしはやめよう
ストレートネックの人は、本来はある首の頸椎がまっすぐになっています。ストレートネックは枕なしで寝た方がいいという話を聞いたことがあるかもしれません。
しかし、枕なしで寝るのはデメリットが多く、快適な睡眠を目指すためにはおすすめできないのです。
ストレートネックにおすすめの枕は、自分に合った高さや硬めの枕です。タオル枕やオーダーメイド枕を選ぶ方法もあります。
自分に合った枕を見つけて、睡眠の質を改善しましょう。
【参考】
※1 快眠と生活習慣