腰痛や起床時の倦怠感が気になる際は、足を高くして寝ることで解消する可能性があります。ただし、足を高くして寝る際は高さや寝返りについての注意点もあるため、理解しておくことで快適な睡眠を得やすくなるでしょう。
この記事では、足を高くして寝る効果や注意点を解説します。具体的に足を高くして寝る方法も解説するため、ぜひ参考にしてください。
目次
足を高くして寝る効果とは?
足を高くして寝ることで、むくみの解消や起床時の腰痛緩和が見込めます。どのような効果があるかを理解しておくことで、自分に合っているかの判断ができ、睡眠に取り入れやすくなるでしょう。
ここでは、足を高くして寝る効果を解説します。
- ・むくみを解消する効果が見込める
- ・腰痛の緩和を見込める
- ・疲労回復の可能性
むくみを解消する効果が見込める
下半身には体の7割におよぶ血液が集まっており、ふくらはぎの筋肉が伸縮することで心臓に血液を戻しています。(※1)しかし、ふくらはぎの筋肉が何らかの理由でうまく伸縮しないと、むくみが発生しやすくなるでしょう。
足を高くして寝ることで、重力の影響で血液やリンパ液が流され、むくみが軽減される可能性があります。
ただし、足のむくみの原因は病気の可能性もあるため、足を上げて寝ても改善されない場合や、長期間続く際は医療機関へ受診することがおすすめです。
腰痛の緩和を見込める
反り腰の人は、仰向けで足を伸ばしていることで腰が反りすぎてしまい、腰痛を引き起こしてしまうケースがあります。足を上げて寝ることで、腰の反りが緩和されるため、起床時の腰痛が緩和される可能性があります。
起床時の腰痛に悩む場合は足を上げて寝てみて、改善するか試しましょう。ただし、腰痛の原因は人によって異なるため、改善しない場合はほかの方法を試す必要があります。
疲労回復の可能性
血液が心臓に戻りにくい状況になると、足への栄養素や酸素の供給量が少なくなり、筋肉が十分に働けなくなります。(※2)筋肉が十分に働けないと疲労物質の排出が難しくなってしまい、疲れやすくなる可能性があるでしょう。
足を高くして寝ることで、重力の影響で下半身に集まった血液が心臓に戻りやすくなります。疲労物質の排出もしやすくなるため、起床時のだるさや疲れを軽減できる可能性があるでしょう。
足を高くして寝るときの注意点
足を高くして寝ることには、むくみや腰痛の解消が見込めるメリットがあります。一方で、注意点もあるため、理解しておかなければ睡眠が取りにくくなるため注意しましょう。
ここからは、足を高くして寝るときの注意点を解説します。
- ・高さには注意が必要
- ・寝返りがしにくくなる
- ・慣れるまでは寝にくい
高さには注意が必要
足を高くして寝る際は、効果を得たい気持ちがあっても、高くしすぎないようにしましょう。
足を高くしすぎてしまうと、かえって腰に負担がかかり、腰痛の原因になる可能性があります。腰だけでなくひざにも負担がかかってしまい、起床時の痛みにつながるかもしれません。
また、足枕の位置の関係で足首や足先だけが上がっている場合も、体の痛みにつながる可能性があるため注意しましょう。
寝返りがしにくくなる
足を高くして眠ることで、睡眠に必要な寝返りがうちにくくなる可能性があります。足を高くしている状態は仰向けでは違和感がないものの、横向きになったときは腰やひざに負担をかけかねません。
また、足枕のなかには足を固定するタイプもあります。足を固定するタイプの足枕は寝返り時の動きが制限され、寝にくく感じる可能性があります。足枕を利用するときは寝返りのうちやすさも考慮して選ぶことで、快適な睡眠につながるでしょう。
慣れるまでは寝にくい
足を上げて寝ることに慣れていなければ、違和感を覚えてしまいスムーズに入眠できない可能性があります。眠れたとしても、寝返りのタイミングで目を覚ましてしまう場合も考えられます。
とくに高さのある足枕やクッションを活用していると慣れにくいため、はじめのうちは低めのものを利用すると、違和感を覚えにくくなるでしょう。
足を高くして寝る方法
足を高くして寝てみたいと思っても、どのようにすれば良いかわからない人もいるのではないでしょうか。
足を高くして寝る際は、以下3つの方法がおすすめです。
- ・足枕を使用する
- ・タオルやクッションで高さを出す
- ・電動ベッドを使用する
自分に合った方法を見つけて、快適な睡眠を目指しましょう。
足枕を使用する
足を高くして寝たいと考えた際は、足枕の利用がおすすめです。足枕とは、足を乗せて使用することを想定された枕です。足枕は太ももから足首までの足全体を支える効果があり、腰やひざに負担をかける心配が少なくなります。
足枕はなるべく幅の広いものを選ぶことで、寝返りをうっても足が枕から落ちてしまう心配を減らせます。また、高さは10cm以内のものにすることで、高すぎてひざや腰に負担をかける可能性も少なくなるでしょう。
タオルやクッションで高さを出す
足枕の購入に悩む場合は、自宅にあるタオルやクッションでも代用が可能です。
足の一部分のみを高くしてしまうと、かえって腰やひざに負担がかかる可能性があります。そのため、タオルやクッションを利用する際はなるべく大きなものを選び、足全体を支えられるようにしましょう。
タオルの際はバスタオルを数枚利用することで、好みの高さにできる可能性が高まります。クッションを利用する場合でも、寝返りをうったときに足が落ちないサイズのものがおすすめです。
電動ベッドを使用する
足を高く上げつつ、寝返りのしやすさも両立したい場合は、電動ベッドを使用することもおすすめです。電動ベッドとは、背もたれや脚部を好みに合わせて調整できるベッドです。
自分の寝やすい高さに調整できるため、寝るとき以外にもテレビの視聴や読書がベッドでしやすくなります。
ただし、電動ベッドは一般的なベッドよりも高価なうえ、専用のマットレスが必要です。いきなり導入するよりも、ほかの方法を試して合わない場合に選ぶと後悔する心配を減らせます。
寝姿勢に悩んだときはねむりの相談所で相談しよう
自分に合った寝姿勢に悩んだ際は、ねむりの相談所へ相談がおすすめです。ねむりの相談所には睡眠の知識を豊富に持つスリープマスターが在籍しており、睡眠環境や悩みに合わせたアドバイスができます。
悩みによっては、足を高くしても改善するとは限りません。しかし、スリープマスターに相談することにより、自分では気付かない解決法に出会える可能性があります。
また、おすすめの寝具も提案できるため、より良い睡眠が手に入る確率が高まります。
足を高くして寝るときは自分に合っているかを見極めよう
足を高くして寝ることで、むくみの解消や腰痛の軽減などが期待でき、人によっては快適な起床につながります。一方で、足を高くして寝ることでかえって腰痛の悪化や寝にくさにつながる可能性もあるため注意が必要です。
自分に合った寝姿勢に悩んだ際は、ねむりの相談所を利用するかも検討しましょう。スリープマスターのアドバイスを参考に、自分に合った寝姿勢や寝具を判断してみてください。
【参考】
※1 足のむくみ
※2 足がだるい