枕を毎日使っていると、ボリュームがなくなりへたれてきたり、弾力がなくなったりすることに気付く人もいるでしょう。枕の寿命は素材や使用方法によっても異なりますが、すぐに買い換えずとも、日々使い方を見直すだけで寿命を長くすることができます。
この記事では、素材によって異なる枕の寿命や、枕の寿命を伸ばす方法を解説します。枕の寿命が来たときのサインも解説するため、買い替えるべきか、まだ使用できるのかの判断の参考にしてください。
目次
【素材別】枕の寿命一覧表
素材 | 寿命 |
---|---|
パイプ | 3〜5年 |
低反発ウレタン | 2〜3年 |
高反発ウレタン | 2〜3年 |
ポリエステルわた | 2〜3年 |
フェザー・ダウン | 2〜3年 |
全体的にみると、フェザー・ダウンやわたなど、天然素材を使用した枕は寿命が短くなる傾向があります。中材のボリュームが失われて枕の高さが変わったときや、弾力性が損なわれたと感じた場合が替えのタイミングです。
一方で、パイプは寿命が長めになる傾向があります。寝心地は枕の素材によって変わるため、好みや使用したい長さに合わせて選びましょう。
枕に寿命がきたときのサインとは
枕に寿命がきたときのサインは以下の3つです。
- • 弾力性やボリュームがなくなる
- • 枕の形状が保てなくなったとき
- • 香りの変化や虫の出現があったとき
枕の寿命が来た場合は快適な睡眠を得にくくなるため、なるべく早くに買い替えましょう。
弾力性やボリュームがなくなる
枕の中にはダウンやフェザー、ウレタン素材など、やわらかく弾力のある素材が入っています。購入したばかりの頃は中材にボリュームがあり、頭を乗せたときも心地よい弾力性を感じられるはずです。
しかし、同じ枕を長く使用していると、中材のボリュームがなくなってきて弾力性が失われていきます。自分に合った高さの枕を購入したにもかかわらず、高さが合わなくなり寝心地が悪くなる恐れがあります。
枕の形状が保てなくなったとき
枕は寿命がくると、中の素材がへたったり硬くなったりして、形状が保てなくなります。中材が左右どちらかによってしまい、枕がいびつな形になってしまう場合もあります。
枕の形状を保つことは睡眠に必要な寝返りをうつ際にも重要な要素です。枕の形状が保てなくなると、正しい寝姿勢が保てなくなり、睡眠に影響が出てしまう可能性があります。
香りの変化や虫の出現があったとき
枕の素材がひのきやそばがらだと、ボリュームや形状に問題がなくても、寿命が来たときに香りの変化や虫が出現してしまう可能性があります。
枕は毎日寝ている間にかいている汗や頭皮の皮脂に触れているため、目には見えない汚れがついています。そのため、寿命が来ると嫌な臭いがしてしまう可能性があるのです。
また、そばがらを使用している枕の場合、保存状態によっては虫がわいてしまいます。人体に影響はないものの、気持ちの面からも早めの買い替えがおすすめです。
寿命が来た枕を使い続けるデメリット
枕に寿命が来ても、寝られるからと使い続ける人もいるかもしれません。しかし、寿命が来た枕を使い続けるのには、以下2つのデメリットがあります。
- • 不衛生な枕を使うことになる
- • 寝心地が悪くなる
不衛生な枕を使うことになる
枕の寿命が来た理由が、髪の毛の水分や就寝時の汗であれば、枕の中が不衛生な状態である可能性があります。人間は寝ている間にコップ1杯程度の汗をかいていると言われており、枕もその一部を吸収しています。(※1)
枕は洗濯で表面的な汚れを落とすことができますが、長く使用した場合は内部に汚れが蓄積してしまうのです。
不衛生な枕を使うと、ダニや埃が発生する原因となり、体調不良につながるかもしれません。また、枕の内部でカビが発生すれば、不衛生な環境で寝続けることになるのです。
寝心地が悪くなる
枕の寿命が近づいていると、中の素材がつぶれたり硬くなったりして、購入時に比べると高さが低くなります。購入時に自分の体に合わせた枕を購入していると、高さが変わってしまうと寝心地が悪くなってしまうのです。
枕はもともと、寝ているときに頭と首をサポートするために使われています。しかし、枕の形が変わってしまうことで理想的な寝姿勢を保てず、睡眠の質が低下してしまう可能性があります。
寝心地が悪くなれば、肩こりや腰痛など体の不調につながる可能性もあるでしょう。
枕の寿命を伸ばす方法
一度購入した枕は、なるべく長く使用したい人が多いはずです。枕の寿命を伸ばす方法には、以下3つがおすすめです。
- • 洗える枕は定期的に洗濯する
- • 枕カバーや枕パッドを使用する
- • 髪の毛をしっかり乾かす
日々の過ごし方を見直して、大切な枕を長く使用しましょう。
洗える枕は定期的に洗濯する
枕は毎日使うもののため、定期的に洗濯すると枕が吸収した寝汗や頭皮の皮脂をきれいにできます。とくに、汗をかきやすい季節はこまめに洗濯すると枕が長持ちします。
選択の頻度は素材によるものの、週に1回がおすすめです。なお、洗った枕は内部までしっかり乾燥させないとカビが発生する原因になります。風通しのいい場所で十分に乾燥させ、快適に使用しましょう。
枕カバーや枕パッドを使用する
枕を購入するときに、枕カバーや枕パッドを一緒に購入しておくのもおすすめです。枕は素材によっては洗濯ができないため、お手入れが難しくなります。一方で、枕カバーや枕パッドであれば気軽に洗濯ができます。
また、枕の形状によっては市販のカバーが使用できない場合もあるでしょう。その際は、大きめのタオルを枕に巻いておくだけでも、表面の汚れは軽減できます。
髪の毛をしっかり乾かす
就寝直前にお風呂に入ると、髪の毛に水分が残った状態で枕に頭を乗せることになります。髪の毛に水分が残ったまま枕に頭を乗せてしまうと、枕が水分を吸ってしまいカビやダニを発生させてしまう可能性があります。
入浴後すぐに布団に入る人は、ドライヤーで髪の毛を十分に乾かすよう意識しましょう。髪の毛が乾いていれば枕に頭を乗せても、余計な水分を吸収することがなく衛生的な状態で使用できます。
自分に合った枕を選ぶならプロに相談しよう
枕の寿命が来て買い替える場合は、ねむりの相談所へ相談しましょう。ねむりの相談所には睡眠のプロであるスリープマスターが在籍しています。枕の買い替えにあたり、自分に合った枕の提案が受けられます。
また、使用環境に合わせて枕の寿命を伸ばすための適切なアドバイスを受けられる点も魅力です。自分では気が付かなかった改善ポイントを指摘してもらえれば、大切な枕を長く使用できるでしょう。
枕の寿命が来たらなるべく早く買い換えよう
枕のボリュームがなくなったり、臭いの変化を感じたりしたら、枕の寿命が来ている可能性があります。寿命が来た枕を長く使えば不衛生な環境で寝ることになり、睡眠の質が低下するかもしれません。
枕の寿命に悩んだ場合は、使用している素材にも注目しましょう。枕の形状や臭いも注意深く観察し、寿命が来ていると感じたらなるべく早めに買い替えるのがおすすめです。
【参考】
※1寝汗とは?ひどい寝汗の原因と対策について徹底解説