寒い冬が終わり、暖かい春の日差しが届くようになりました。
春は冬にはできなかった布団の洗濯がしやすくなるいいタイミングでもあります。
同時に花粉が舞うようになり、花粉症の症状が辛い方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、花粉対策も含め春にはどのような布団のメンテナンス方法があるのかご紹介していきます。
目次
布団の衣替えをしましょう
暖かくなったとはいえ、3月と4月は朝と夜の気温差が激しいものです。
今日が15度を超えたとしても、明日にはまた10度前後の冬日に逆戻りという日もあります。
最近では家の気密性が増し、寝室の温度は外の気温よりも暖かい事が多いのでまだこの時期はご自身の肌で感じる温度で布団を変えていただくのが一番です。
ここでは大体の目安をご紹介いたします。
気象庁より発表された、2018年度の毎月の平均気温を見てみますとたった2ヶ月で8度近く気温が上がっています。
3月 | 11.5度 |
4月 | 17.0度 |
5月 | 19.8度 |
リンク先(気象庁) http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/monthly_s3.php?%20prec_no=44&block_no=47662
3月ですとまだ肌寒く、冬の掛け布団や毛布が手放せませんが、4月5月ともなると掛け布団だけ、もしくは掛け布団を薄いものに変更しても良さそうです。
室温別 寝具の組み合わせ
〇掛け布団には羽毛布団か真綿布団がおすすめ
羽毛と真綿は天然素材のものであり、空気をたくさん含みます。
空気をたくさん含んでいると、その空気層が断熱材の役割をしてくれるので外の気温に左右されにくく保温性が高くなるのです。
また吸湿性にも優れています。
よく、押入れなどに除湿剤などを置くと水でいっぱいになってしまう事がありますね。
収納場所の湿度にもよりますが、これは布団が吸収した寝汗などの水分をちゃんと乾かさずに収納してしまった事が原因だったりします。
それ程、布団というものは水分を吸収して眠っている間の不快感を和らげるようにできているのです。
布団のメンテナンスについて
それでは、布団を収納する際、どのような事に気をつけていけばいいのでしょうか。
洗う→干す→収納の順に説明していきます。
布団の扱いにつきましては、取り扱い絵表示を参考にメンテナンスを行ってください。
洗えない布団の場合
<布団を屋外に干す方法>
○湿気が少なく、風通しの良い晴れた日に干す
だいたい朝の10時から昼の2時頃までが平均的に湿度が低いといわれています。
雨上がりの翌日などは湿気が多いので避けたほうがいいでしょう。
表と裏、干す面を変える事でより布団に取り込まれた湿気を乾かす事ができます。
○カバーをつけ、半日陰に干す
直射日光は上手く使えば布団をふかふかにしてくれますが、布団の劣化速度をあげてしまう厄介なものでもあります。
直射日光を避け、カバーをつけて劣化を防ぎましょう。
○ブラシや手でホコリを払う程度にする
叩くのはNGです。
中に詰まっている綿を堅くし、潰してしまい、さらに綿ぼこりを出す原因になりかねません。
またダニの死骸などをバラバラにしてしまい、室内に舞いやすくさせる原因にもなります。
○月に1、2回 時間は1〜2時間程度
長く干し続けてしまうと逆に布団を傷めてしまい、布団の寿命を短くしてしまいます。
特に暖かい日であれば、30分干すだけでも効果が得られます。
<布団を室内に干す方法>
花粉症の方や、仕事が忙しく昼間の時間帯に布団を干せない場合
○窓を閉めたまま日に当てる
窓際にすのこを置き、布団を置いておくだけでも効果が得られます。
天日干しに比べてやや効果は落ちます。
○布団乾燥機や布団クリーナーを使う
週に1回程度使っていただくと、湿気やダニなどの問題も解消できます。
○掃除機を使う
新しく布団乾燥機などの電化製品を購入しなくても、布団を軽く手で叩き掃除機で吸い取るだけで、ダニの繁殖を抑える効果があります。
<マットレスについて>
マットレスは外に干せないものが多いので、準備する時点で注意する必要があります。
○直接床に置かない
汗の抜ける場所がなく、床との接地面に湿気がたまりやすくなるのでカビが発生しやすくなります。
なるべくベッドフレームの上に置き使用する事をおすすめします。
またベッドの形は、マットレスを置く面がすのこの形になっているものがおすすめです。
すのこベッドは湿気の多い日本の季節に合ったベッドです。
下に荷物を置いたり、引き出しがついているものもありますが通気性が悪くなります。
収納しているものを定期的に出すなどして、換気をするようにしてください。
○マットレスに直接寝ない
マットレス自体に汗が直接吸収されてしまい、カビやダニの原因になります。
必ず、ベッドパッドやシーツを使用してください。
<汚れを落とす方法>
○簡単な汚れであれば、ぬれ布巾で軽く拭き落とす
○ひどい汚れの場合
全体を洗わなければいけないような汚れの場合は、購入した店舗にご相談ください。
また10年以上使用している布団につきましてはリフォームをおすすめします。
お預かりした羽毛布団の中身を取り出して洗浄し、ダウンを補充致します。
買い替えか、リフォームかお悩みの方は一度ご相談下さい。
洗える布団の場合
○自宅の洗濯機で洗う
寝具用のネットを購入いただくか、布団を購入した際についていたネットを使用し洗います。
布団自体の損傷を防ぎます。
破けてしまい綿が出てしまったなどのトラブルを回避するためです。
洗濯機にある毛布のコースや、大物洗濯のコースなどを選んでいただき洗濯します。
また、便利なものとして洗濯キャップというものがあります。
これは、布団などの大物を洗う時や、洗濯物の量が多い時などに使用します。
本体破損や脱水のバランスをとるために使われるものです。
ご自宅にありましたら、洗う際に使っていただくとより快適に洗うことができます。
布団の収納方法
〇収納場所の湿気に注意
布団の干し方で説明した通り、布団の敵は湿気です。
収納場所はこれから1年間布団を置いておくわけですから、湿気には気を付けたいところです。
〇収納ケースにしまう
収納する際、ケースいっぱいに入れてしまうと、湿気がたまりやすくなります。
余裕を持った収納を心がけましょう。順番としては重いもの→軽いものと重ねていってください。
また収納場所の換気も大事です。天気の良い日に押し入れの扉、クローゼットのドアを開け換気してください。
〇圧縮袋を使用する
羽毛布団は使用できません。
せっかくの羽毛をつぶしてしまい、ふんわりとした感触や保温性などを損なう恐れがあります。
羽毛布団を収納する際は専用の収納ケースにしまいましょう。
布団の消費期限
一般的に掛け布団は5年、固わた敷布団は3年、羽毛布団は10年といわれています。
人や使い方によって差が出ますので、布団のメンテナンスを行っている場合とそうでない場合とではかなりの差が出てきます。
洗濯・乾燥を行っているか、正しい収納方法で収納しているかなど布団の寿命が変わる要因は様々です。
〇掛け布団の目安
羽毛(中綿)がへたってきた、羽毛(中綿)が出てきた、汚れがひどい、寝ていて寒い、など
〇敷布団の目安
厚みがなくなり寝ていると痛みがある、寝返りが打ちにくい、寝心地が悪いなど
1日のうち、約8時間使う布団です。
毎日の少しの心がけで寿命も変わりますし、体への負担も変わってきます。
これを機に一度、ご自分の布団は傷んでいないのか、どのくらい使っているのか、見つめてみるのはいかがでしょうか。