
朝起きたら、パジャマやシーツが汗でぐっしょり濡れていたという経験に悩んでいる方は少なくありません。人は季節を問わず、ひと晩にコップ1杯分ほどの寝汗をかくといわれていますが、寝具や睡眠環境が合っていないと、必要以上の発汗が起きてしまう場合があります。
ただ、寝汗の量が多すぎると、不快感で夜中に何度も目が覚めるなど、睡眠の質を大きく低下させる要因になります。原因を理解しないまま放置してしまうと、寝苦しさが慢性化するおそれもあるでしょう。
そのため、寝汗が気になる場合には、原因を正しく理解し、適切な対策を講じることが重要です。
本記事では、寝汗対策について、原因や今すぐできる改善方法を交えて解説します。

目次
【結論】寝汗対策は睡眠環境と寝具の見直しが重要

寝汗は、睡眠中に体内にこもった熱を放散し、体温を調節するために発生する生理現象です。しかし、寝室の温度や湿度が高すぎたり、寝具の通気性が悪かったりすると、体が熱を放散しきれず、必要以上の発汗が起きてしまうケースも少なくありません。
過剰な寝汗を軽減するためには、発汗を促している睡眠環境そのものを見直すことが重要です。寝室の温湿度を適切に管理すること、通気性や吸湿性に優れた寝具を選ぶこと、季節に合わせて寝具やパジャマを切り替えることが、寝汗対策の基本となります。
このような点から、寝汗対策は睡眠環境と寝具の見直しが最も効果的といえるでしょう。
寝汗が増える主な原因

寝汗が増える原因はさまざまですが、多くの場合は睡眠環境や寝具、生活習慣に起因しています。原因を特定しないまま対策を取っても効果が得られにくいため、まずは自分に当てはまる原因を把握しましょう。
ここでは、寝汗が増える主な原因について解説します。
- ・気温や湿度が高い
- ・寝具の通気性が悪い
- ・ストレスや自律神経の乱れ
①気温や湿度が高い
快適な睡眠のためには、寝室の温度を26〜28℃、湿度を50%程度に保つことが推奨されています。しかし、夏場や梅雨の時期はこの基準を大きく超えてしまう夜も多いでしょう。
寝室の気温や湿度が高い状態で眠ると、体が熱を放散しようとして発汗量が増えます。
その結果、パジャマやシーツが汗で濡れた状態が続き、不快感で夜中に何度も目が覚めるなど、睡眠の質が大幅に低下するおそれがあります。
②寝具の通気性が悪い
寝具は毎晩長時間肌に触れるアイテムであるため、素材の通気性が寝汗の量に大きく影響します。しかし、化学繊維を多く使用した寝具や、冬用の保温性が高い掛け布団をそのまま使い続けている場合は、通気性が不十分な状態になりかねません。
通気性が悪い寝具を使用していると、寝汗が布団内部にこもりやすくなり、肌の表面に汗が残ったまま蒸れやべたつきを感じる原因となります。
その結果、体が熱を放散しきれず深部体温が下がりにくくなるため、寝つきの悪さや中途覚醒を引き起こすおそれがあります。
③ストレスや自律神経の乱れ
人の体は、睡眠中に副交感神経が優位に働くことで体温調節をおこなっています(※)。しかし、過度なストレスが続くと、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかず、自律神経のバランスが乱れやすくなります。
自律神経のバランスが乱れると体温調節の機能がうまく働かなくなり、睡眠環境を整えていても必要以上の寝汗をかきやすくなりかねません。
自身の工夫で改善できず、寝汗の量が極端に多い場合や他の体調不良をともなう場合は、医療機関への相談も検討してください。
【重要】今すぐできる寝汗対策

寝汗が気になる場合、まずは日常生活の中で今すぐ取り組める対策から始めることが重要です。寝具の買い替えには時間やコストがかかりますが、睡眠環境や生活習慣の改善は今日から実践できます。
ここでは、今すぐできる寝汗対策について解説します。
- ・エアコンや除湿機を活用する
- ・寝る前に体温を上げすぎない
- ・通気性の良いパジャマを選ぶ
①エアコンや除湿機を活用する
寝室の気温や湿度が高い状態は、体が熱を放散しようとして過剰な発汗を引き起こす原因になります。
このような事態を避けるために、エアコンの冷房やドライ機能を活用して、寝室の温度を26〜28℃、湿度を50%程度に保つことで、過剰な発汗を抑えられます。除湿機を併用すると、エアコンの設定温度を下げすぎなくても快適な湿度を維持できるでしょう。
寝室の温湿度が適切に管理されることで、体が無理なく熱を放散しやすくなり、寝汗による中途覚醒を防いで朝まで快適に眠りやすくなります。
②寝る前に体温を上げすぎない
就寝直前に体温が高い状態で布団に入ると、体が熱を下げようとして大量の寝汗をかく原因となります。
入浴は就寝の1〜2時間前に済ませ、38〜40℃程度のぬるめのお湯にゆっくりつかることで、就寝時には深部体温が自然に下がりやすくなります。また、就寝前の飲酒は体温の上昇に加えて自律神経の乱れにもつながるため、控えることが望ましいです。
深部体温がスムーズに低下することで、寝つきが良くなるだけでなく、睡眠中の発汗量も安定しやすくなり、朝まで快適に眠れる環境が整います。
③通気性の良いパジャマを選ぶ
化学繊維のパジャマは汗を吸いにくく蒸れやすいため、肌の表面に汗が残りやすくなり、寝汗によるべたつきや不快感を悪化させる原因となります。
一方、綿や麻などの天然素材のパジャマは、吸湿性・通気性に優れており、汗を素早く吸収して外部に発散するため、さらりとした着心地を保てます。このように、季節に合わせて素材や厚さを切り替えることも重要です。
汗をかきやすい夏場は通気性の良いパジャマを着ることで、蒸れによる寝苦しさが軽減されて睡眠の質の向上につながります。
寝汗対策には寝具の見直しも効果的

睡眠環境や生活習慣の改善に加えて、寝具の見直しも寝汗対策として高い効果が期待できます。寝具は毎晩長時間肌に触れるアイテムであるため、素材や機能性が寝汗の量に直結するでしょう。
ここでは、寝汗対策に効果的な寝具の見直しについて解説します。
- ・吸湿性の高い敷きパッドを使う
- ・通気性に優れたマットレスを選ぶ
- ・季節に合った掛け布団へ切り替える
①吸湿性の高い敷きパッドを使う
敷きパッドは体に直接触れるアイテムであるため、吸湿性の高い素材を選ぶことで寝汗対策に大きな効果が期待できます。具体的には、綿や麻などの天然素材は汗を素早く吸収し、放湿する性質があるため、肌のべたつきを抑えて快適な寝心地を保てます。
吸湿性の高い敷きパッドを取り入れることで、汗が肌の表面に残りにくくなり、さらりとした状態で朝まで快適に眠れます。
また、接触冷感機能が付いた敷きパッドを使用すると、触れた瞬間にひんやりとした冷たさを感じられるため、暑い季節の寝汗対策としても効果的です。
②通気性に優れたマットレスを選ぶ
マットレスの通気性が低いと、寝汗による湿気が内部にこもりやすくなり、蒸れや不快感の原因となります。そのため、寝汗が気になる方は、通気性に優れた構造や素材のマットレスを選ぶことが重要です。
高反発ウレタンのマットレスは、内部に空気が通りやすい構造になっており、湿気を効率的に発散してくれます。
通気性に優れたマットレスを選ぶことで、布団内の湿度が適切に保たれ、蒸れによる寝苦しさを軽減する効果が期待できます。
③季節に合った掛け布団へ切り替える
冬用の掛け布団をそのまま使い続けていると、保温性が高すぎて布団内の温度が上がり、寝汗の量が増える原因となります。このことから、季節に応じた掛け布団への切り替えは、寝汗対策として効果的です。
春から夏にかけては、肌掛け布団やガーゼケット、タオルケットなど、通気性や吸湿性に優れた薄手の掛け布団に切り替えることが推奨されます。
季節に合った掛け布団へ切り替えることで、布団内の温度と湿度が適切に保たれ、過剰な発汗を防ぎやすくなります。
寝汗対策に悩んだら、ねむりの相談所への相談もおすすめ

寝汗対策に取り組みたいものの、どの寝具を選べば良いか迷っている方には、「ねむりの相談所」への来店がおすすめです。
ねむりの相談所には、睡眠科学や快眠環境などの知識が豊富な「スリープマスター」が在籍しており、一人ひとりの睡眠環境や悩みに合わせた最適な寝具を提案してくれます。吸湿性に優れた敷きパッドや通気性の高いマットレスなど、寝汗対策に効果的なアイテムの素材感や肌触りを実際に確認しながら選べるため、自分に合った寝具を見つけやすくなります。
また、寝具だけでなく、寝室の温湿度管理や季節に合わせた寝具の使い分けなど、睡眠環境全体の改善についてもアドバイスを受けられるでしょう。
寝汗に悩んでいる方は、ぜひねむりの相談所に来店予約をして、自分に合った寝具を見つけてください。
寝汗対策で快適な睡眠環境を整えよう

寝汗が増える主な原因は、気温や湿度の高さ、寝具の通気性の悪さ、ストレスや自律神経の乱れの3つです。
今すぐできる対策としては、エアコンや除湿機で寝室の温湿度を管理すること、寝る前に体温を上げすぎないこと、通気性の良いパジャマを選びましょう。さらに、吸湿性の高い敷きパッドや通気性に優れたマットレスへの見直し、季節に合った掛け布団への切り替えも、寝汗の軽減に効果が期待できます。
寝汗を放置すると睡眠の質の低下につながりかねないため、本記事のポイントを参考に、快適な睡眠環境を整えてください。
※1 Vol.52 睡眠の役割は、「心身のメンテナンス」睡眠中になされる体内のさまざまな調節とは






