夏バテと睡眠には実は深い関係があります。
夏バテは自律神経が乱れたことにより起こるものだといわれています。
自律神経とは体に動く時と休む時の指示を出す神経だと考えてください。
この自律神経が崩れてしまうと、朝なのにだるくて起きられない、夜なのになかなか寝付けないという事が起きてしまいます。
また、自律神経を整えるためには、質の高い睡眠が必要だという事が分かっています。
目次
夏バテとは
・体がなんとなくだるい
・頭がスッキリしない
・食欲がわかない
・体がむくむ
・熱っぽい
特に暑い時期が続いた後に出てくる症状です。
梅雨時の日照不足も手伝って、なんだかどんよりした気分が続いてはいないでしょうか。
夏バテの原因
睡眠不足
梅雨の日照不足、日の出が早く日の入りが遅いなど、太陽が出ている時間がいつもよりも急激に変わっている事が理由として考えられます。
夏は遅い時間になっても明るい事が多いので、つい夜遊びや、夜更かしをしてしまいます。
日の出ている時間(昼間)が長くなるため、生活や睡眠のバランスが崩れてしまうのです。
早い時間に朝日が入り込む事が原因で、いつもよりも早くに起きてしまい、2度寝をしてしまう、昼間に眠たくなってしまうという事があるかもしれません。
また、暑くて夜眠れない、というのも理由の1つに当てはまるでしょう。いつもと同じように眠れない、それが夏バテの原因の1つです。
暑さや湿気
暑さや湿気により、汗をたくさんかいてしまうのも原因の1つです。
汗をかくのは良い事というイメージがありますが、汗のかきすぎは体内にある大事な栄養分も流れ出してしまい、逆に体に負担をかけてしまいます。
また、暑い日は水分をたくさん摂る、というイメージがありますよね。
外でたくさん汗をかいた後は確かに水分の補充が必要ですが、ガブガブとたくさん飲んでしまうと、夏バテの原因になってしまいます。
水分をたくさん取ってしまう事で、体に余計な水分がたまってしまうのです。むくみの原因の1つと言えるでしょう。
食事
夏の野菜は基本的に水分量を多く含み、体を冷やす作用があります。
ですから夏には夏野菜を食べる事がおすすめされています。
ですが、現代ではクーラーや冷蔵庫などの電化製品が発達しているため、食べ物で体を冷やし、クーラーでも体を冷やし、飲み物でも冷やすので、夏でも冷え性の人が多いといわれています。
体を冷やしすぎてしまうと、夏風邪をひく、お腹を壊す、体がだるいといった不調を起こしがちです。
エアコンによる寒暖差
暑い夏にエアコンは欠かせません。
エアコン自体に夏バテの原因があるわけではないのでですが、外の気温は38℃、室内の気温が25℃では気温差が13℃もあります。
その中を行ったり来たりしていると、体が暑いのか寒いのか分からなくなってしまい調整機能がおかしくなってしまうんです。
外出先で寄ったデパートや電車が寒くて不快な思いをした事はありませんか?
人がたくさん集まるところは暑くなりがちなので、エアコンを強めにかけているところが多いです。
そうなると一気に13度の気温差が発生してしまいます。
この気温差が原因でバランスを崩し夏バテとなって現れます。
特に男性に比べ、女性の体は冷えを感じやすい作りになっています。
自律神経は女性ホルモンとも深い関係があるため、女性の方が夏バテになりやすいといえます。
夏バテにならないために注意する事
睡眠対策
しっかりと眠る事
今までもお話ししてきましたが、質の良い睡眠を取るためには「体を温める事」や「軽い運動」がおすすめです。
夏だからと行ってシャワーで済まさずにお風呂に入って温まるようにしましょう。
体の表面は暑さを感じていても体の深部は、食事やエアコンによって冷えている可能性があります。
運動は夕飯前後の時間が一番おすすめです。
日も落ち、暑さも和らいできた時間帯に少し歩いてみる、もしくは普段の生活に少しでも歩く方法を取り入れるなど工夫をしてみましょう。
体の温度が上がった分、寝る頃には下がりやすくなるので寝付きが良くなります。
いつもと同じ睡眠バランスを保つ
朝なんとなく早く目が覚めてしまう、という人が増えるのもこの時期です。
朝は太陽の光を浴びる事がおすすめですが、夏はその太陽の光が普段よりも強くなります。
そのため、窓から漏れる朝日で目が覚めてしまう、という事が起きます。
たまに早起きや夜更かしならいいのですが、これがしょっちゅうになってしまうと体の調子を崩してしまいます。
部屋の窓は遮光カーテンなどを使用し、なるべく光が入らないようにしましょう。
暑さや湿気対策
夏の暑さは体に不調をきたすため、エアコンは必要なものです。
エアコンの温度は28℃前後を目安に設定するようにしましょう。
水分補給も大事ですが、糖分が多く入ったジュースなどは水分摂取にはなりません。
暑さで弱った胃腸にさらに負担をかけてしまい、体のだるさをさらに重くしてしまう可能性があります。
ここでおすすめの飲み物は麦茶です。
麦茶は消化吸収を助け、体を冷やしてくれる作用があります。
暑い夏には常温のお水、もしくは麦茶が1番おすすめです。
たくさん汗をかいた時は、スポーツドリンクや経口補水液もおすすめです。
食事対策
夏は何をしていても暑いですよね。
暑いのにわざわざ火を使いたくない、という理由で火を通さない食事が増える事が考えられます。
火を通さないという事は料理も冷たいので、体を冷やしてしまいがちです。
冷えは内臓の動きを遅くしてしまうので、消化不良を起こします。
1品でもいいので温かい食事を取る、もしくは朝、ぬるめの白湯を飲むことをおすすめします。
暑い夏はガッツをつけるために肉を食べよう!という方もいますが、これはケースバイケースです。
胃腸が弱っているところに消化しにくい油や肉を取ってしまうと、逆に体の負担になってしまいますので気をつけましょう。
エアコン対策
外気温と室温の気温差による体調不良を防ぐには、エアコンの温度設定と服装を工夫しましょう。
体の部位で首と名前がつくところは体の要の部分です。
熱が出た時にはこの部分を冷やすと良いのですが、夏の場合は逆なので、室内で寒いと感じた時はこの部位を温めるようにします。
・靴下を履くようにする
・膝掛けを使う
・上着を羽織る
じっと座っている仕事をしている人の場合は、動きがないため、さらに冷えが加速します。
休憩時間を使ってストレッチなどをするといいかもしれません。
夏バテを防ぐためのおすすめの寝具
夏の時期、朝と夜の気温差や、エアコンによる冷気など、暑いのに寒いというアンバランスな悩みが出てきます。
ここで、おすすめの寝具は綿や麻などの天然繊維です。
空気が循環するように湿気を外に逃がし、新しい空気を布団の中に送り込んでくれます。
汗をしっかりと吸い取ってくれるところもおすすめです。
よくあるポリエステルの布団は湿気がこもりやすい材質です。
暑いと感じると寝ている間に無意識に布団をはいでしまうので、エアコンの冷気で風邪をひいてしまうという事にもつながります。
そして1番の悩みは敷き布団です。
掛け布団は、掛けなければ済む話なのですが敷き布団はそうもいきません。
背中と布団の接着面に湿気がこもる事が寝づらくなる原因です。
敷き布団が暑いと感じる場合は、シーツを工夫してみましょう。
接触冷感と呼ばれる、触れると冷たく感じる材質のシーツや、綿や麻など天然繊維を使ったシーツは暑さを紛らわしてくれるでしょう。
もしくは凹凸のあるものを選ぶと、空気の通りが作られるので暑さを解消する事ができるかもしれません。
夏の体調不良は睡眠で改善
夏バテは睡眠で解消できるといっても過言ではありません。
睡眠をしっかり取るためには、熱のこもらない材質を使っているシーツや布団を使用し、寝苦しさを感じさせない事が大事です。
エアコンや、生活リズムを整え快適な夏を送るようにしましょう。