
朝起きたときに「なんとなく首が重い」や「寝違えてしまったような痛みがある」と感じて、1日の始まりが憂鬱になる人もいるでしょう。そのような体の痛みは、使っている枕が原因かもしれません。
枕は睡眠の質に直結する重要なアイテムであり、首や肩の負担に大きく影響を及ぼします。
この記事では、首が痛くなる枕の特徴と、理想の枕の選び方について解説します。快適な朝を迎えるためにも、ぜひ枕を見直してみましょう。

目次
首が痛くなるのは枕が原因?考えられる3つの理由

首の痛みの原因が枕にある場合、原因として高さや硬さが自分にあっていない可能性が考えられます。このような状況を、放置していると慢性的な不調につながることもあるため、早めの見直しが重要です。
ここでは、枕が首の痛みを引き起こすおもな理由を3つ解説します。
- ・高さが合っていない
- ・素材の硬さ・柔らかさが合わない
- ・寝姿勢との相性が悪い
①高さが合っていない
枕の高さが合っていないと、寝ている間に首に不自然な角度がつき、筋肉や神経に負担がかかります。(※1)高すぎる枕では首が前傾し、低すぎる場合は後傾してしまうため、どちらも首の筋肉にストレスがかかる原因になるのです。
とくに、仰向けで寝る人は、頭から背中にかけて自然なカーブを保てる枕の高さが理想です。
最適な枕の高さはその人の体格や肩幅によって異なるため、万人に合う高さの枕は存在しません。体に合った枕の高さを見極めることが、首の痛みを防ぐ際に重要です。
②素材の硬さ・柔らかさが合わない
枕の素材が硬すぎたり柔らかすぎたりすると、首をしっかり支えられず、寝ている間に不安定な姿勢になってしまいます。たとえば、低反発ウレタンのような沈み込みやすい素材は、心地よく感じても、首の位置が沈みすぎて筋肉に負担をかけてしまうケースがあります
一方で硬すぎる枕はフィット感がなく、特定の部位に圧力が集中する可能性も少なくありません。
このように、自分の寝姿勢や好みに合わせた硬さを選ぶことが、首の痛みの軽減につながります。
③寝姿勢との相性が悪い
自分の寝姿勢に合わない枕を使っていると、首だけでなく肩や背中にも負担がかかります。たとえば、横向きで寝る人は枕にある程度の高さと横幅が必要です。一方、仰向けで寝る人にはそこまでの厚みは必要ありません。
このことから、寝返りを打つ頻度が高い方や、複数の姿勢を取る方には、中央がくぼんでいて両端が高めになっているような形状の枕が向いています。
首が痛くなる枕の特徴とは?

起床時に首の痛みが気になる際は、首が痛くなる枕の特徴を確認して、当てはまるかを考えましょう。当てはまる部分がある場合は、枕を変える必要があるかもしれません。
ここでは、首が痛くなる枕の特徴について解説します。
- ・首のS字カーブにフィットしない
- ・通気性が悪く熱がこもる
- ・へたっている古い枕を使い続けている
首のS字カーブにフィットしない
人間の首には自然なS字カーブがあり、このラインを崩さずに支えることが理想的な枕の条件です。しかし、形状や高さが合っていない枕を使うと、このカーブが保てず首に無理な負担がかかります。
とくに、まっすぐすぎる枕や、中央が沈みすぎる枕は、首の自然なラインを支えられず、起床時のこわばりや痛みの原因になることも少なくありません。
通気性が悪く熱がこもる
枕の通気性が悪いと、睡眠中に熱がこもって寝苦しさを感じるだけでなく、首周りの血行も悪くなり、こりや痛みにつながる可能性があります。とくに夏場はムレが生じやすく、快適な眠りを妨げる要因になります。
枕を選ぶ際は蒸れにくい素材や、空気の通り道がある構造の商品を選ぶことで、快適な睡眠環境を保ちやすくなるでしょう。
へたっている古い枕を使い続けている
長年使用している枕は、中の素材がへたってしまい、首をしっかり支えられなくなっている可能性があります。見た目に変化がなくても、内部のクッション性が失われている場合もあるため注意が必要です。
とくに、2年以上同じ枕を使用している方は、一度買い替えを検討してもよいでしょう。枕の寿命は素材によって異なりますが、定期的な点検と交換が首の痛みの軽減に役立ちます。
首が痛くなりにくい枕の選び方

枕選びは感覚的になりがちですが、正しい知識にもとづいて探すことで、ぴったりな枕を見つけやすくなります。自分の体にあった枕を見つけて、体の不調をなくしましょう。
ここでは、首が痛くならない枕の選び方について解説します。
- ・理想は「仰向け+立ったときの首のカーブが保てる高さ」
- ・寝姿勢別に合った形状を選ぶ
- ・オーダーメイド枕・調整可能な枕を検討する
理想は「仰向け+立ったときの首のカーブが保てる高さ」
首に負担がかからない枕の理想的な高さは、「立っているときの自然な首のカーブを保てること」が基本です。
とくに仰向けで眠る人は、頭が沈みすぎず、首と背骨がまっすぐに近い状態を保てる枕を選ぶと、首にかかる力を分散できます。
枕の高さが合わないと、寝ている間に首が曲がり、朝起きたときに痛みやコリの原因になる可能性もあります。そのため、高すぎず低すぎない絶妙な高さの枕を選びましょう。
寝姿勢別に合った形状を選ぶ
枕の形状は、自分の寝ているときの姿勢に応じて選ぶことが大切です。たとえば、横向きで寝ることが多い人は、肩幅に応じた高さが必要になるため、仰向け用とは異なる設計が望まれます。
逆にうつ伏せで寝る人には、なるべく薄めで柔らかい素材が向いている場合も少なくありません。
このように、自分の寝姿勢に合った枕を選ばなければ、どんなに高性能な製品でも十分な効果は得られないため、購入時には実際に寝てみてフィット感を確かめることが重要です。
オーダーメイド枕・調整可能な枕を検討する
既製品でしっくりこない場合は、オーダーメイド枕や高さ調整が可能なタイプの導入も検討しましょう。
オーダーメイド枕は、専門スタッフによる計測にもとづいて一人ひとりの頭・首・肩の形状や寝姿勢に合わせて作られるため、高いフィット感が期待できます。
もしくは、パーツの出し入れで高さが微調整できるタイプなら、自宅で簡単にメンテナンスができ、長期間にわたって理想の状態を保ちやすくなります。
このことから、首への負担を最小限に抑えるうえで、オーダーメイド枕や調整が可能な枕は心強い存在です。

首が痛くならない枕を探すならねむりの相談所を利用しよう

自分に合う枕を選ぶことは難しく、実際に試しても判断がつきにくい人も多いのではないでしょうか。そんなときに頼れるのが、睡眠環境の専門家が枕選びをサポートしてくれる「ねむりの相談所」です。
ねむりの相談所では、睡眠の質や悩みをスリープマスターがヒアリングしながら、個々に最適な寝具や枕の提案をおこなっています。
自宅での試行錯誤で限界を感じている方こそ、一度専門家に相談することで最適な解決策が見つかる可能性があるでしょう。

枕を変えれば首の痛みは軽減できる可能性が高い!

毎朝感じる首の痛みが慢性化している場合、その原因の一端は枕にあるかもしれません。無理な姿勢で寝続けることで、首の筋肉や関節に余計な負担がかかってしまうのです。
だからこそ、自分に合った枕に見直すことで、痛みの緩和や予防につながることが多くあります。
今使っている枕に少しでも違和感がある人は、ぜひ枕の見直しからはじめてみてください。
参考
※1 枕を変えても首の痛みで眠れない









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