スプリングベッドは耐久性に優れた寝具として人気があるものの、何年程度使用できるのかわからず、買い替えるべきか悩む人もいるのではないでしょうか。
スプリングベッドは使用を続けると、コイル部分の劣化や衛生面での問題が起こるため、適切なタイミングでの買い替えが必要です。
この記事では、スプリングベッドの寿命とその見極め方を解説します。
買い替えのサインを見逃さず、快適な睡眠環境を整えましょう。
目次
スプリングベッドの寿命は約10年!
スプリングベッドの寿命は、一般的に約10年とされています。
同じベッドを長期間使用すると内部のコイルが劣化し、体圧分散性能が低下します。
これにより睡眠時の姿勢が崩れ、腰や首に負担がかかり、痛みや疲れが慢性化するかもしれません。
また、ベッドに湿気や汗が染み込んでダニ・カビの繁殖リスクが高まり、アレルギー反応を引き起こす可能性も増えるでしょう。
睡眠の質や健康を保つためには、使用開始から10年を目安にスプリングベッドの買い替えを検討することが大切です。
スプリングベッドの寿命を確認するポイント
スプリングベッドの寿命を判断する際は、見た目や使用感の変化に加えて実際に感じる違和感を総合的にチェックしましょう。
音やへたり、痛み、カビなど、複数のサインが重なるほど寿命が近い証拠といえます。
快適な睡眠環境を保つために、これらの兆候を見逃さず、定期的な状態確認と早めの買い替え対応が重要です。
ここでは、スプリングベッドの寿命を確認するポイントを解説します。
- ・寝ているときにスプリングが軋む
- ・マットレスの一部がへこんでいる
- ・寝起きに体の痛みがある
- ・寝心地が柔らかくなった
- ・カビが発生した
寝ているときにスプリングが軋む
睡眠時にベッドがギシギシ音を立てる場合、内部のコイルが劣化を起こしており、接触面にずれや錆が生じている可能性があります。
こうした軋み音は、睡眠の質を低下させるだけでなく、心理的なストレスを積み重ねる原因にもなります。
とくに夜間の静かな環境では音が目立ちやすいため、寝つきや熟睡に影響を与えるかもしれません。
軋みが軽微な場合でも、内部の異常が進行している可能性があるため、清掃や付属品の調整で改善しない場合は、買い替えを視野に入れるべきです。
マットレスの一部がへこんでいる
スプリングベッドの一部がへこんでいる状態は、マットレスの寿命が近づいている明確なサインです。
へこみがあると寝姿勢が崩れやすく、体の一部に負担が集中し、肩こりや腰痛の原因になります。
とくに、スプリングの上に詰められたクッション材が劣化している場合、見た目にはわかりにくくても内部でへたりが進行しているケースがあります。
へこみの深さが戻らない状況になったら、買い替えのタイミングと考えましょう。
寝起きに体の痛みがある
朝起きたときに首や腰、背中など体の一部に痛みを感じる場合、スプリングベッドの性能が低下している可能性があります。
何年も使ったスプリングは中央が凹んだりへたり、マットレスが体圧を適切に分散できなくなります。凹んだマットレスで寝続けると体の特定の部位に過度な負担がかかり、筋肉や関節の疲労となって表れます。
とくに腰のサポートが弱くなると、寝ている間に背骨の自然なカーブが保たれず、慢性的な腰痛や不眠につながるかもしれません。
日々の疲れをしっかり取りたいのであれば、体に合った寝具環境を整えることが重要です。
寝心地が柔らかくなった
新品のときに比べてマットレスが柔らかく感じられるようになったら、クッション性が失われている証拠です。
中材やスプリングの弾力が低下していると、体が沈み込みすぎてしまい、寝返りが打ちにくくなります。寝返りが打ちにくくなれば、血行が滞りやすくなり、夜中に目が覚めてしまう場合もあるでしょう。
また、柔らかすぎるマットレスは腰が沈みやすく、腰痛の悪化や姿勢のゆがみにもつながる可能性があります。
表面の張りや反発力の低下に気付いたら、スプリングの寿命が近いと考えましょう。
カビが発生した
スプリングベッドにカビが発生する原因は、湿気や汗による蒸れです。
通気性が悪く、長時間湿った状態が続くと、マットレス内部でカビ菌が繁殖し、見た目や臭いに現れるようになります。
とくに裏面やスプリングと詰め物の間は湿気がこもりやすく、放置すればカビだけでなくダニの温床になるケースもあります。カビはアレルギーや肌荒れ、呼吸器トラブルの原因にもなりかねません。
カビが取れない場合や、衛生面が気になるときは、買い替えも検討しましょう。
古いスプリングベッドを使い続けるデメリット
古いスプリングベッドを長期間使い続けると、寝心地が悪くなるだけでなく、健康リスクが高まるおそれがあります。
たとえば、劣化したマットレスは体圧をうまく分散できず、腰痛や肩こりの原因となりえます。(※1)
ほかにも、通気性が落ちることでカビやダニが繁殖しやすくなり、アレルギーや皮膚疾患のリスクも否定できません。
ベッドの軋み音やへこみがストレスとなり、睡眠の質が低下することも懸念されます。
軋み音や中央のへたり、カビ・ダニの発生などのサインが現れたら、健康リスクを防ぐためにも買い替えを検討しましょう。
新しいスプリングベッドを選ぶコツとは?
スプリングベッドは毎日使うものだからこそ、自分の体や睡眠スタイルに合ったものを選ぶことが重要です。
選ぶ際には寝心地の好み、コイルの数や配置、耐久性、通気性など、いくつかのポイントをチェックしましょう。
ここでは、スプリングベッド選びで押さえておくべきポイントを3つ解説します。
- ・寝心地の好みから選ぶ
- ・コイルの数で選ぶ
- ・コイルの配置で選ぶ
寝心地の好みから選ぶ
ベッド選びで大切なのが、自分にとっての「寝心地の良さ」です。
柔らかめのマットレスは体が包み込まれる感覚があり、リラックスしやすいものの、体重の重い人には向いていません。
一方で、硬めのマットレスは体をしっかり支えてくれるため、腰痛持ちの方や仰向けで寝る方におすすめです。
自分が仰向け寝、横向き寝、うつ伏せ寝など、どの姿勢で寝ることが多いかを把握したうえで、相性の良い硬さを選びましょう。
コイルの数で選ぶ
スプリングベッドの寝心地やサポート力は、内部に使用されているコイルの数によっても大きく変わります。
一般的に、コイルの数が多いほど体圧分散に優れており、フィット感のある寝心地が得られます。
標準的なベッドであれば、500〜600個程度のコイルが使用されていますが、より細やかなサポートを求める方は700個以上の高密度コイルタイプを選ぶのがおすすめです。
ただし、コイル数が多いぶん価格も高くなる傾向にあるため、自分の予算や重視するポイントと照らし合わせて選ぶと良いでしょう。
コイルの配置で選ぶ
スプリングベッドの構造には、ボンネルコイルやポケットコイルといった異なる配置方式があります。
ボンネルコイルはすべてのコイルが連結されており、面で支える構造のため、硬めの寝心地で通気性に優れています。
対してポケットコイルは、一つひとつのコイルが独立して袋に包まれているため、体の形に合わせて点で支える構造です。
使用環境や好みに応じて適した構造を選ぶことが、快適な睡眠への第一歩です。
スプリングベッド選びに悩んだらプロに相談しよう
自分にあったスプリングベッド選びに悩んだときは、ねむりの相談所の利用がおすすめです。
ねむりの相談所には睡眠のプロであるスリープマスターが在籍しており、その人にあったマットレスの提案ができます。
スリープマスターは睡眠に関しての幅広い知識も有しており、マットレス以外の寝室環境についての相談も可能です。
自分では気付かない睡眠の悩みを解決できるため、迷ったら積極的に活用してみましょう。
スプリングベッドの寿命が来たら買い替えを検討しよう
スプリングベッドは、適切に使っても約10年が寿命とされています。
寿命を過ぎても使い続けると、寝心地が悪化するだけでなく、健康や衛生面にも悪影響を及ぼしかねません。
毎日の睡眠の質は、体調や気分に大きく影響します。
今の寝具に違和感を覚えたら、まずはベッドの寿命を見直し、必要に応じて新しいものへの買い替えを検討しましょう。
快適な眠りを得るためには、気になったタイミングで早めの見直しが大切です。
【参考】
※1 腰痛にさよなら!整体師おすすめのマットレスで快適な睡眠を手に入れよう