朝起きたときに歯が欠けていたり、顎に痛みがあったりする原因は、睡眠中の歯ぎしりかもしれません。
歯ぎしりの原因が枕である可能性を聞いて、枕なしで寝ることを考える人もいるのではないでしょうか。
しかし、結論から伝えると歯ぎしりをなくすためでも、枕なしで寝ることはおすすめできません。
この記事では、歯ぎしりを疑う際のチェックシートや枕なしでの睡眠がおすすめできない理由を解説します。
目次
歯ぎしりを疑う際のチェックシート
自身が歯ぎしりをしているのかわからないときは、まずはチェックシートから当てはまる項目がないか探しましょう。
歯ぎしりの可能性を疑うチェックシートは下記のとおりです。
- ・起床時に顎の疲労感や開きにくさ、痛みがある
- ・いつも首が凝っている
- ・頭痛がよくある
- ・顔のゆがみ、えらが張っている
- ・歯がすり減って平らになっている
- ・詰め物が欠ける
- ・歯の付け根(歯肉との境目)がすり減ってへこむ
- ・知覚過敏がある
- ・奥歯の歯周病が進んでいる
歯の症状は自分では気付けない可能性もあるため、歯科医師に確認することもおすすめです。
睡眠中に歯ぎしりが発生する理由
睡眠中の歯ぎしりは、枕の高さや寝ているときの姿勢が原因の可能性があります。
どのような原因があるのか理解しておくことで、解決法を見つけやすくなるでしょう。
ここでは、睡眠中に歯ぎしりが発生する理由を解説します。
- ・枕が高すぎる
- ・歯がくっつく姿勢で寝ている
枕が高すぎる
高い枕を使用していると、後頭部が高くなりすぎてしまい、顎が下がります。
顎が下がると上下の歯がくっついた状態になるため、歯ぎしりが発生しやすくなるのです。
また、後頭部が上がることで気道が狭まれば、呼吸がしにくくなり歯ぎしり以外にもいびきを引き起こす可能性があります。
どちらも睡眠の質を下げる原因になるため、枕が高すぎるときは、低めの枕を購入するといった対策を考えましょう。
歯がくっつく姿勢で寝ている
うつぶせの姿勢で寝ていると、上下の歯がくっつく状態が続くため、睡眠中の歯ぎしりが起きやすくなります。
うつぶせ時は頭の重さが歯にかかるため、起床時の歯の痛みにつながる可能性もあるでしょう。
日常的にうつぶせで寝ている人は、横向き寝や仰向けで入眠するように工夫してみてください。
歯がくっついた状況ではなくなり、歯軋りが起きにくくなる可能性があります。
【結論】歯ぎしりが気になる場合でも枕なしで寝ることはおすすめできない
枕の高さで歯軋りが起きるのであれば、枕なしで寝ると良いと考える人もいるかもしれません。
しかし、枕なしでの睡眠は寝返りのうちにくさや首への負担が大きくなることからおすすめできません。
歯ぎしりの原因が枕の高さにあると考える人は、まずは低めの枕を使用するかタオル枕を検討しましょう。
どちらも枕なしで寝るよりも体の負担を減らせるため、睡眠の質を下げる心配をなくせます。
歯ぎしりが気になっても枕なしがおすすめできない理由
歯ぎしりが気になっても枕なしがおすすめできない理由は、寝返りのうちにくさやいびきの原因になる可能性があるためです。
おすすめできない理由を理解していなければ、枕なしで寝てしまい、寝にくくなるため注意しましょう。
ここでは、歯軋りが気になっても枕なしがおすすめできない理由を解説します。
- ・寝返りが打ちにくい
- ・いびきの原因になる可能性がある
- ・横向き寝がしにくくなる
寝返りが打ちにくい
枕には寝返りをサポートする効果があるため、枕なしで寝ることで寝返りがうちにくくなります。
寝返りは睡眠中に20〜30回必要と言われており、寝返りをうたなければ体の一部だけに負担がかかってしまう可能性もあるでしょう。(※1)
たとえば、寝返りをうたないことで血行不良につながれば、体のこりが強くなる可能性があります。
場合によっては、体の一部が長時間圧迫され、床ずれを引き起こすケースもあります。
いびきの原因になる可能性がある
枕なしで寝ると後頭部が下がり顎が上がるため、口が開いた状況になります。
口が開いた状況は口呼吸をしやすくなり、いびきを引き起こす可能性があるでしょう。
寝ている間のいびきは自分だけでなく、同居している家族やパートナーの睡眠の質も下げてしまう可能性があります。
また、いびきによって睡眠時無呼吸症候群を引き起こせば、健康上のリスクも否定できません。
横向き寝がしにくくなる
枕なしで寝ることで、肩の高さ分頭が浮いてしまい、横向き寝がしにくくなります。
睡眠時は適度な寝返りが必要なため、横向き寝がしにくくなれば仰向けしかできず、寝にくさを感じる可能性があります。
また、人によっては横向き寝でなければ入眠できない人もいるのではないでしょうか。
そのような人も、枕なしで寝るのは寝にくくなってしまうため、おすすめできません。
枕なしで寝るデメリットやメリットを詳しく知りたい人は、下記の記事で解説しているため参考にしてください。

歯ぎしりに悩むときにできる対策
歯ぎしりに悩む際に、できる対策は以下の3つです。
- ・睡眠の質を高める工夫をする
- ・自分に合った枕を購入する
- ・医療機関に受診する
ひとつずつ試してみて、歯ぎしりの解決を目指しましょう。
睡眠の質を高める工夫をする
歯ぎしりに悩むときは、自身の睡眠環境を見直し、睡眠の質を高められるポイントがないかを考えましょう。
たとえば、枕の高さやマットレスの硬さを見直すことで、寝返りがしやすくなって睡眠の質が高まる可能性があります。
睡眠の質を高めるためには、ほかにも部屋の温度や湿度も関係してきます。
夏場や冬場はとくに室温・気温が適正から離れるため、エアコンや加湿器などを活用して快適に眠れる環境を作りましょう。
自分に合った枕を購入する
高すぎる枕を使用して歯ぎしりが起きているならば、この機会に自分に合った枕を購入しましょう。
自分に合った枕とは、高さや大きさだけでなく、中材まで好みに合わせた枕です。
自分に合った枕を購入するならば、市販品だけでなくオーダーメイド枕もおすすめです。
オーダーメイド枕はアフターフォローも可能なため、一度購入すれば長く使用できます。
オーダーメイド枕の効果は下記の記事で解説しているため、併せてチェックしましょう。
医療機関に受診する
自分で対策しても歯ぎしりが治らないときは、無理せず医療機関を受診する方法もあります。
医療機関を受診すれば歯ぎしりを直すための具体的なアドバイスを受けられ、解決できる可能性が高まります。
歯ぎしりを主訴で受診するならば、歯科医院や口腔外科がおすすめです。
近隣の医療機関を受診して、改善するべきポイントを見つけましょう。
歯ぎしりに悩む際はねむりの相談所を利用しよう
歯ぎしりに悩むときは、ねむりの相談所に在籍するスリープマスターへ相談しましょう。
スリープマスターは睡眠の知識が豊富なため、睡眠環境から考えられる歯ぎしりの原因を指摘して、解決へ向けたアドバイスができる可能性があります。
また、スリープマスターは歯ぎしり以外の睡眠の悩みにも、柔軟に対応が可能です。
自分に合った寝具選びや睡眠環境に悩むときに立ち寄れば、網羅的に睡眠に関するアドバイスを得られるでしょう。
歯ぎしりに悩む場合でも枕なしで寝ることは避けよう
歯ぎしりの原因が枕の可能性があると聞いても、枕なしで寝ることは避けましょう。
枕なしで寝ることで寝返りがうちにくくなり、睡眠の質が低下する可能性があります。
睡眠の質が低下すれば、起床時の倦怠感や日中の集中力低下などの弊害を引き起こす可能性もあるのです。
はじめは歯ぎしりだけだったのに、次第に不調が増えてしまいます。
歯ぎしりに悩んでいるときは、医療機関やねむりの相談所に在籍するスリープマスターへ相談しましょう。
スリープマスターより睡眠のアドバイスを受けることで、睡眠の質が高まり、結果的に歯ぎしりを軽減する可能性があります。
【参考】
※1 寝返りからみる睡眠