朝起きたときに、寝違えた首の痛みがひどく横を向けないという経験をした人は少なくありません。
寝ている間に起こる寝違えは、枕が原因の可能性があります。
この記事では、寝違える原因や寝違えにくい枕を選ぶときのポイントを解説します。
快適な睡眠を手にいれるためにも、寝違えに悩む人はぜひ参考にしてください。
目次
枕が合っていない?!寝違える原因
寝ているときに起こる寝違えは、下記3つの原因が考えられます。
- ・睡眠時の姿勢が悪い
- ・寝返りがうてていない
- ・使っている枕が合っていない
原因を知っておけば、起きたときのつらい寝違えを改善できるかもしれません。
自分の寝ている状況と比較して、改善できるポイントがないかチェックしましょう。
睡眠時の姿勢が悪い
寝ているときの姿勢が悪いと、寝違えを起こしやすくなります。
睡眠時の体勢は、仰向けや横向きなど人によってさまざまです。寝ているときの姿勢が不自然だと、体の中に流れる血液のめぐりが悪くなったり、筋肉が緊張したりします。結果的に、首が寝違える要因になってしまうのです。
睡眠時の姿勢は、寝違えを改善するためにも重要なポイントといえるでしょう。
寝返りがうてていない
睡眠時に寝返りがうてていないと、寝違えを起こす原因になります。
人は1日あたりに6〜38回ほど寝返りをうっている(※1)と言われており、心地よい睡眠には寝返りはかかせない存在です。しかし、使っている枕が合っていないときやベッドが狭いと、必要な寝返りがうてていない可能性があります。
寝ている間に寝返りがうてているかわからないときは、アプリで睡眠状況を計測するのもおすすめです。
計測して寝返りをうっていなければ、寝違えの原因と疑いましょう。
使っている枕が合っていない
睡眠時の姿勢や寝返りがうてていない理由は、使っている枕が合っていない可能性が考えられます。
枕は睡眠時の正しい姿勢や、寝返りをサポートする役目があります。しかし、自分に合わない枕を使っていると寝返りのサポートができず、逆に姿勢を悪くしている可能性も否定できません。
寝ている間に枕の位置がずれていたり、寝心地の悪さを感じたりしたら、枕が自分に合っていない可能性を疑いましょう。
枕以外にも!寝違えが起きる原因
寝違えが起きてしまう原因は、枕以外にも以下2つが考えられます。
- ・飲酒してから睡眠をとっている
- ・布団以外で睡眠をとっている
当てはまる要因がないか考え、寝違えの原因を見つけましょう。
飲酒してから睡眠をとっている
眠れないからといって、寝る前にお酒を飲む習慣がある人もいるのではないでしょうか。しかしアルコールを接種してからの睡眠は、血流や感覚の兼ね合いで寝返りをうつ回数が減るといわれています。
寝返りには血流を促す効果もあるため、飲酒してから入眠すると寝返りの回数が減ってしまい、寝違えが起きる可能性が高まります。また、飲酒してからの入眠は寝つきをよくしても持続性を悪化させるため、おすすめはできません。
布団以外で睡眠をとっている
仕事やプライベートの用事で疲れて帰ってくると、ソファや床などベッド以外のところで睡眠に入ってしまう人もいるかと思います。しかし、布団以外の場所で寝ると適切な寝姿勢を保ちにくくなり、寝違えを起こす原因になりえます。
どんなに疲れていてもベッドに向かって寝ることを癖付けておくと、寝違えの頻度が減少する可能性が高まるのです。
寝違えやすい枕の特徴や使い方
自分が持っている枕が合っているのかわからない人も多いかもしれません。
いま使っている枕が下記6つの特徴に当てはまれば、買い替えを検討するとよいでしょう。
- ・枕が高すぎる・低すぎる
- ・体にフィットしない枕
- ・柔らかすぎる枕
- ・首とマットレスの間に隙間がある
- ・起きると枕が外れている
- ・枕と肩がふれない状態で寝ている
枕が高すぎる・低すぎる
枕が高すぎたり低すぎたりすると寝違えやすくなります。
高すぎる枕は、顎が下がり呼吸がしづらくなる可能性もあります。寝ているときに枕から頭が落ちてしまい、寝違えるときもあるでしょう。
低すぎる枕は、顎があがりすぎて首や肩のコリの原因になる場合があります。首にかかる負担は腰にまで影響が出るため、体全体の痛みにつながりかねません。
寝ているときは、マットレスと顔が平行になる高さの枕を使うと体に負担なく眠れます。
体にフィットしない枕
枕はマットレスと首のカーブにある隙間を埋める役割がありますが、体にフィットしない枕だと効果が不十分になります。
首とマットレスの間にある隙間を埋められずに寝ていると、首だけで頭の重さを支えている状態になります。結果的に首への負担が大きくなり、寝違えや首のコリへとつながるでしょう。
枕が体にフィットしない理由は、高さや素材、硬さとさまざまな可能性が考えられます。使っている枕が体にフィットしないと感じるときは、どの部分を改善したらいいのか考えましょう。
柔らかすぎる枕
なかには、包み込まれるような寝心地が好きだからと、柔らかい枕を好む人もいるのではないでしょうか。しかし、枕が柔らかすぎると頭が沈み込んでしまい、かえって寝返りがしにくくなり、寝違いを起こす原因になります。
枕を選ぶときは、頭が沈み込みすぎないほどよい柔らかさの枕を探すと、寝違えにくい枕を選べます。
首とマットレスの間に隙間がある
枕の高さが高すぎると、マットレスとの間に隙間ができてしまい、首に負担がかかる原因になります。首に負担がかかると首こりや肩こりの原因となってしまい、血流にも影響が出るのです。そのため、首の負担が大きくなることで寝違えしやすい状況につながります。
首とマットレスの間に隙間があるときは、枕に頭を乗せる位置を確認し、枕の高さが合っているかチェックしましょう。
起きると枕が外れている
起きたときに枕が頭から外れているときは、枕の高さや大きさが合っていない可能性が考えられます。枕が合っていないと寝ている間に寝返りしても快適な姿勢が見つからず、無意識に枕を外してしまう場合があるのです。
起きたときに枕を使用していない状況が続くときは、枕自体が合っていない可能性を考え買い替えを検討しましょう。
枕と肩がふれない状態で寝ている
寝ているときに枕に頭を乗せる位置が低すぎると、枕と肩がふれあわない状況で寝てしまいます。そうなると、本来枕で支えるはずの頭の重みを首で支えることとなり、寝違えを起こす原因になります。
枕と肩がふれあわない位置で寝ている人は、頭を乗せる場所を高くしましょう。枕の上部に頭を乗せることで、枕と肩がふれやすくなり、首の負担軽減が見込めます。
寝違えにくい枕を選ぶときのポイント
寝違えやすい枕の特徴がわかったら、寝違えにくい枕を選ぶときに知っておきたい下記のポイントも覚えておきましょう。
- ・寝返りのしやすいサイズ
- ・程よい硬さ
- ・自分に合った高さ
- ・寝心地のいい素材
- ・起きた時に枕の位置がずれていない
新しい枕に買い替えるときに知っておけば、安心して自分に合った枕を選べます。
寝返りのしやすいサイズ
使用する枕のサイズも、寝違えにくい枕を選ぶうえで重要です。
一般的な長方形の枕を使うときは、大きさに注意しましょう。小さすぎるサイズだと、寝返りをうつときに頭が落ちてしまい、寝違えにつながる可能性があります。
また、寝ている間に頭が落ちないよう、無意識に寝返り自体を控える場合もあるのです。寝返りを控えると、睡眠時の体にかかる負担を軽減できず、起きたときの体の痛みや疲れにつながります。
枕を買うときは、スムーズに寝返りがうてて寝違えを防止できるようになるべく大きめにしておきましょう。
程よい硬さ
寝違えにくい枕を選ぶときは、程よい硬さの枕を選びましょう。
枕には寝返りをサポートする役目がありますが、柔らかすぎる枕だと頭が沈み込んでしまい上手に寝返りがうてません。一方で、硬すぎる枕は体にフィットせず首や肩の痛みにつながる可能性があります。
程よい硬さの枕を使うと、スムーズに寝返りができ心地よい睡眠がとれるでしょう。
自分に合った高さ
枕を買うときはなるべく試し寝をして、高さが自分に合っているか確認しましょう。自分に合っている高さの枕とは、寝ていても立っているときと同じ姿勢を保てる枕です。
長年使っている枕だと、中の素材がつぶれてきて高さが変わっている可能性もあります。その場合は買い替えを検討すると、より良い睡眠につながるでしょう。
寝心地のいい素材
頭を乗せたときに寝心地が良い素材かどうかも、枕を選ぶポイントです。たとえば、パイプ素材は枕の中にストロー状の素材が細かくカットされたものが入っているため、寝返りをうったとき頭に違和感を覚える可能性があります。
また、ヒノキの香りがする素材や包み込まれるような寝心地など、素材によって枕で寝る感覚は大きく変わるのです。寝心地が良いと感じる素材の枕を選べば、快適な睡眠を得られやすくなります。
起きた時に枕の位置がずれていない
実際に使用したとき、枕の位置がずれていないものがあれば自分に合っている枕の可能性が高いです。
自分に合っている枕と思っていても、長く使用していればボリュームが減って低くなってきてしまいます。そうなると自分に合った高さではなくなるため、起きたときに枕の位置がずれやすくなるのです。
枕を使用してみて起きたときに位置がずれていなければ、継続して様子をみましょう。
また、下記ページでは枕の選び方を図解でわかりやすく解説しています。寝違えでお悩みの方は、買い替え前の枕選びのヒントにご覧ください。
寝違えたときの解消法
ここからは、すでに寝違えてしまった場合にできる解消法を解説します。
ただし、自分でできる下記2つの方法を試しても改善がなければ、早めに医師に相談するのがおすすめです。
- ・痛めたところには触らない
- ・患部を冷やす
痛めたところには触らない
寝違えで痛めた部分は、なるべく触らないように注意しましょう。寝違えで首が痛むのは、炎症が起きているからです。
痛みを感じるからと無理に動かしたりマッサージをしたりすると、余計に痛みがひどくなる可能性があります。
寝違えていると首が思うように動かせず、ストレスを感じるシーンも多いでしょう。なるべく動かさずにいるのが、早く解消する近道です。
患部を冷やす
寝違えで首に痛みを感じるときは、患部を冷やすのもおすすめです。
炎症が起きている部分のため、冷やすと痛みがやわらぎます。保冷剤や冷湿布があれば、使ってみましょう。冷やしたタオルや、氷も効果的です。
ただし、冷やす時間が長いと血行が悪くなって治りが遅くなる可能性があります。長時間自宅で冷やすほど痛みが続く場合は、早めに医師に相談しましょう。
寝違えに悩んだらプロに相談するのがおすすめ
寝違えの原因が枕でないかと悩んだら、睡眠のプロが在籍するねむりの相談所に相談しましょう。ねむりの相談所にはスリープマスターが在籍しており、枕や睡眠環境に対するアドバイスを受けられます。
自分に合った枕の提案から、寝違えを起こしやすい睡眠環境ではないかなど、総合的なアドバイスが期待できるのです。「睡眠の悩みを根本的に解決したい」という方は、ぜひ相談してみてください。
枕を改善して、寝違えのない生活を手に入れよう
起床時につらい寝違えの原因は、使用している枕の可能性があります。枕は睡眠時の頭の重さを支えたり、首の負担を軽減したりする効果がありますが、自分に合わない枕を使っていると寝違えの原因となる場合もあるのです。
使っている枕が自分に合っているのか悩むときは、睡眠のプロに相談しましょう。睡眠に関しての総合的なアドバイスが得られ、寝違え以外の悩みも改善する可能性があります。
【参考】
※1 健常者における睡眠中の寝返り回数と日間変動の検討