「夜中に何度も目が覚めてしまう」
「睡眠時間は十分なはずなのに、なんだか寝不足」
という方は、睡眠の質が低下しているせいかもしれません。
寝不足を解消するためには、睡眠時間を確保するとともに、睡眠の質を高めることが重要です。そこで、今回は睡眠の質を高めるための方法についてご紹介します。
【簡単】睡眠の質をチェック
まずは、現在の睡眠の質をセルフチェックしてみましょう。以下のうち、当てはまる項目はありませんか?
・寝る前に、翌日のことをあれこれ考える
・人間関係のストレスを抱えている
・布団に入ってからも、時計に意識が向く
・「今夜は眠れるだろうか」と、常に不安である
・眠りが浅く、夜中に何度も目が覚める
・予定の起床時刻よりも早く目が覚めてしまい、それから寝つけない
・寝る前にスマートフォンを長時間操作する
当てはまる項目が多い方は、睡眠の質が低下している可能性が高いので注意しましょう。
睡眠の質を上げる方法
それでは、睡眠の質を上げるための方法を具体的にご紹介します。
就寝環境を見直す
寝室や寝具、パジャマなどの就寝環境は、定期的に見直していますか?
睡眠の質を高めるためには、季節に応じて、適切な就寝環境に整えることが大切です。
寝室環境・寝床内環境
寝室の理想の温度は、冬場は22〜23度、夏場は25〜26度前後であるといわれています。適切にエアコンを使用するのはもちろん、寝具やパジャマの使い分けによっても、温度調節を行いましょう。
また、見落としやすいのが寝室の湿度です。理想の湿度は、50〜60%であるとされています。エアコンの除湿機能や加湿器などを使用して、季節を問わず理想の湿度を保ちましょう。
そして、寝室環境だけでなく、「寝床内環境(しんしょうないかんきょう)」を整えることも忘れてはいけません。
聞き慣れない言葉かもしれませんが、「寝床内環境」とは、体と寝具の間にできる空間のことです。日本睡眠科学研究所の実験によると、理想的な寝床内環境条件は、温度が33±1度、湿度が50±5%であるといわれています。
たとえば、室温が10度前後の日は羽毛布団と毛布を組み合わせる、室温が25度前後の日は綿毛布またはタオルケットのみを使用するなど、理想の条件に近づけるためには柔軟な対応が必要です。季節や室温に応じて、寝具を適切に使い分けましょう。
パジャマ
ジャージやスウェットなどをパジャマのかわりにしている人も多いかもしれません。しかし、これらは化学繊維でできていることが多く、吸湿性が低いもの。寝汗を吸いとる力が弱く、就寝中に不快感を感じる一因になってしまいます。
また、ジャージやスウェットの多くは厚手の生地でできており、寝苦しさや寝返りの妨げにもなりかねません。
睡眠の質を高めるためには、就寝時は専用のパジャマを着用するのがおすすめです。パジャマは体の締め付けが少ない作りのものが多く、リラックスした状態で眠りにつくことができます。パジャマを選ぶ際は、寝汗を吸う吸湿性の高さと、スムーズに寝返りを打てる着心地の良さを重視しましょう。
また、寝る前にパジャマに着替えることが一種の入眠儀式となり、毎日続けるうちに眠りのスイッチが入りやすくなる効果も期待できます。
朝に日光を浴びる
睡眠の質を高めるための手軽な方法は、朝に日光を浴びることです。日光の刺激で体内時計がリセットされ、1日のリズムが整いやすくなります。
また、睡眠の質を高める「メラトニン」というホルモンをご存知でしょうか。メラトニンは別名「睡眠ホルモン」とも呼ばれ、私たちの体内時計に働きかけて自然な眠りをもたらす働きのあるホルモンです。
メラトニンは、朝に日光を浴びることで分泌が止まります。メラトニンの分泌が止まると、体は覚醒状態へと向かいます。そして、目覚めてから14時間前後で、再びメラトニンの分泌が始まることがわかっています。メラトニンが分泌されると、体はリラックス状態となり、自然な眠りにつきやすくなるのです。
このように、朝に日光を浴びることは、睡眠と覚醒のリズムを整え、睡眠の質を高める効果が期待できます。
深部体温を下げる
睡眠と体温には、深い関わりがあることがわかっています。
人間が深い眠りにつくとき、体温は下がります。ここでいう体温とは、脳や内臓の温度を指す「深部体温」のことをいいます。深部体温が下がることで、人間は眠りやすくなるのです。この睡眠と体温の関係性を活かし、寝る前に深部体温を上げて、就寝のタイミングで深部体温が下がるようにしましょう。
入浴
まず、毎日簡単に取り入れやすいのが入浴です。
入浴によって、寝る前に一時的に深部体温を高めましょう。おすすめなのは、40℃の湯船に鎖骨まで浸かり、15分間入浴する方法です。外の気温が低い冬場は、やや高めの41℃の湯船でもかまいません。
入浴によって体温を一時的に上げることで、入浴後の深部体温に自然な高低差を生み出します。このとき、入浴のタイミングには注意してください。深部体温が低下している最中に就寝できるよう、就寝の1時間前までにはお風呂に入るようにしましょう。
ストレッチ
次に、寝る前に体を温められるストレッチをご紹介します。適度に体を動かすことで血行がよくなり、心地よい眠りへと誘います。
寝る前におすすめのストレッチのやり方
①左腕に右腕を下からクロスさせ、ゆっくりと体に引きつけます。
②そのまま、頭の上で両腕を組み、体を横に倒して二の腕と上半身の側面を伸ばします。このとき、腰から下が動かないように注意します。
③次に、右手を頭の上から顔の左側にあて、右側にゆっくりと倒します。
④最後にイスに座った状態で両手を胸の前で組み、ぐーっと前に突き出します。同時に頭も前に倒すのがポイントです。
以上を、反対側も同様に行ってください。深くゆっくり呼吸しながら、体をリラックス状態に導きましょう。
睡眠の質を上げる食べ物・飲み物について
睡眠の質を高めるとされている食べ物や飲み物についてご紹介します。いずれも食べたり飲んだりするだけなので、手軽に取り入れられるでしょう。
ただし、就寝前に水分を摂りすぎると、夜中にトイレに行きたくなってしまう恐れがあるため、水分の摂り過ぎには気をつけてください。
チョコレート
チョコレートの原料であるカカオには、「テオブロミン」と呼ばれる成分が含まれています。テオブロミンは心身をリラックスさせ、ストレスをやわらげることで睡眠の質を高める効果が期待されています。
ただし、チョコレートには糖分も多く含まれているので、虫歯や肥満予防の観点から、食べ過ぎには注意しましょう。
ホットミルク
牛乳には「トリプトファン」という成分が含まれています。トリプトファンは、睡眠の質を高めるメラトニンの生成に関与する成分です。ホットミルクでリラックスしながら、睡眠の質を高めましょう。
乳酸菌飲料
乳酸菌は、精神的なストレスをやわらげ、睡眠の質を高める効果が期待されています。最近では、睡眠の質に着目した乳酸菌飲料も増えているので、ぜひ手に取ってみてください。
白湯
白湯とは、一度沸騰させたお湯のことです。
内臓に負担をかけることなく体を温められる白湯は、寝る前の1杯に最適であるといえるでしょう。また、白湯は水を沸かすだけで用意できるため、毎日続けやすいところもポイントです。
ホットジンジャー
白湯では物足りない場合は、白湯に生姜を加えたホットジンジャーを試してみてください。生姜自体にも体を温める働きがあるので、就寝前の体の冷えが気になる方におすすめです。市販のジンジャーパウダーを活用すれば、手軽に楽しむことができます。
【おすすめ】睡眠グッズで質のよい睡眠を
睡眠の質を高めるためにおすすめの睡眠グッズをご紹介します。この機会に、いつも使っている寝具の見直しを検討してみましょう。
【おすすめグッズ①】ウレタン敷きふとん(AiRマットレス)
クッション性に優れた、ウレタン素材を使用したマットレスです。
表面を凹凸構造にすることで、ボディラインに合わせてマットレスがなめらかにフィットし、体圧負荷を分散します。さらに、ベース部分が体をしっかり受け止めることで、自然な寝姿勢をキープします。
スムーズな寝返りをサポートし、快適な睡眠へと導くマットレスです。
また、湿気や汗を縦にも横にも拡散する、通気性の高さも特徴です。マットレス内に湿気がこもりづらく、さらりとした快適な寝心地を実現します。
【おすすめグッズ②】まくら
寝ているときの姿勢は、意外と首への負担が大きいものです。そのため、枕があっていないと、頭痛や肩こり、睡眠時の呼吸のしづらさなどを引き起こし、睡眠の質を低下させてしまう恐れがあります。
そこで、おすすめなのが東京西川の「まくら」です。東京西川のまくらは、睡眠科学に基づき、最新のメカニズムを導入しています。好みやライフスタイルに応じて、豊富なラインナップのなかから自分に最適なものを選びましょう。枕の高さはじっくり見極めたいという方には、詰めものの出し入れによって購入後に高さ調整ができる商品がおすすめです。
睡眠のプロに相談して、悩みを解決しませんか?
「夜中に目が覚める」
「慢性的に寝不足だ」
など睡眠の質に関するお悩みは、専門家に相談するのもおすすめです。西川ショップ ネムリウムの「ねむりの相談所」では、「スリープマスター」と呼ばれる睡眠のプロが、ひとりひとりのお悩みを丁寧にヒアリング。最適な寝具のご提案から睡眠環境の見直しまで、睡眠の質を高めるためにさまざまな角度からサポートします。
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まとめ
睡眠の質を高めるためには、寝具やパジャマをはじめとする就寝環境を見直したり、入浴やストレッチなどの生活習慣を工夫したりするのがおすすめです。
また、睡眠の質を高めるとされている食べ物や飲み物で手軽に対策するのもいいでしょう。
睡眠の質を高めて、健やかな毎日を送りましょう。