「体に触れる敷布団が暑くて寝ているのに急に目覚めてしまった」という経験をした人が多いのではないでしょうか。掛け布団は涼しいものに代えられるのでまだしも、敷布団が暑いときはどのような対策をすればいいのでしょうか。
この記事では、敷布団が暑くなる原因や涼しい敷布団の素材を解説します。夏の寝苦しさを改善するために、できることから対策しましょう。
目次
敷布団が暑くなる原因
敷布団が暑くなる原因は、下記の4つが考えられます。
- •湿気がこもっている
- •部屋の温度が高い
- •日々のストレス
- •大量の飲酒
日々の生活習慣が原因となっている可能性もあるため、事前に当てはまる項目がないかチェックしましょう。
湿気がこもっている
夏は冬と比べると部屋の温度が高いため、敷布団が暑くなりやすくなります。さらに、湿度も高いことが多く、体や布団に熱がこもりやすくなることも。
部屋の湿度が高いと布団が吸収した寝汗を放出できないため、肌に触れている部分が暑く感じてしまうのです。
布団を買い替えるのが難しいときは、エアコンや除湿機を利用して室内の湿気を減らすことで、敷布団が暑くなりにくくなります。
部屋の温度が高い
エアコンを付けたままでは乾燥が気になるため、タイマーを設定して空調が切れるようにしている人もいるでしょう。部屋の温度が高くなりやすい季節は、布団の中の温度も高くなる傾向があります。
空調が切れた後に部屋の温度が高くなると、敷布団が暑くなって寝苦しくなります。結果的に、夜中に起きてしまう原因になるのです。
敷布団を涼しい素材にしたり、エアコンではなく扇風機を活用したりすると、寝苦しさが改善できる可能性があります。
日々のストレス
仕事やプライベートでストレスが溜まると、自律神経が乱れて正しい体温調整ができなくなる可能性があります。そうなると、寝汗をかくほど暑い空間でなくても体温を下げるために通常より多く汗をかいてしまう可能性があります。(※1)
その汗を敷布団が吸収することで、湿気がこもり、より暑く感じてしまうのです。
大量の飲酒
飲み会や寝酒に大量のアルコールを摂取すると、寝汗が増える原因になります。アルコールを摂取した状態で寝ることで、体がアルコールを分解して体外に出すために汗をかきます。布団の中で寝汗をかくことで、敷布団が汗を吸収し、暑く感じてしまうのです。
夏場は気温やもともとの湿気から、少しの寝汗でも暑さを感じやすくなります。寝る前に大量のアルコールを摂取するのを避けると、それだけでも涼しく眠れる可能性が高まります。
涼しい敷布団の素材3選
涼しい素材でできた敷布団を選ぶと、暑く感じる機会が減って涼しく過ごせます。
敷布団の素材で涼しく感じるのは、以下の3つです。
- •コットンの敷布団
- •ウールの敷布団
- •ロースハーの敷布団
それぞれの素材の特徴は、下記の表を参考にしてください。
コットン | •肌触りがいい •高い吸湿性を持っている |
ウール | •吸湿性・放湿性を兼ね備えている •お手入れの頻度が少なくて済む |
ロースハー | •吸湿性・放湿性を兼ね備えている •弾力性が高く長く使える |
敷布団で選ぶべき素材を3つ解説します。
コットンの敷布団
コットンは敷布団の素材として多く使用されています。天然素材のため肌触りもよく、高い吸湿性を持っているのが特徴です。寝ている間に汗をかいても、べたつきにくく、汗や湿気を吸い取ってくれます。
ほどよい弾力性もあるため、寝ている間の寝返りもうちやすくなっています。
しかし、コットンは高い吸湿性を持っているものの、放湿性は高くありません。心地よい睡眠を維持するためには、定期的に敷布団を干して湿気を取り除く必要があります。
ウールの敷布団
コットンと同じく天然素材であるウールは、高い放湿性が特徴です。頻繁に干さなくて良いため、コットンに比べるとお手入れのしやすさが魅力になっています。
しかし、ウールと聞くと冬場のセーターを想像し、暑くなるのではと考える人もいるかもしれません。ウールの高い保温性は暖かくなるイメージがありますが、吸湿性・放湿性を兼ね備えているため夏場でも利用できる素材なのです。
ただし、ウールは獣毛のため独特な匂いがついています。気になる場合は陰干しする頻度を増やし、湿気をなるべく溜めないようにしましょう。
ロースハーの敷布団
ロースハーとは、馬の毛のことです。日本ではあまり聞き馴染みがないものの、ヨーロッパでは上質な素材として扱われています。
ウールと同じく高い吸湿性と放湿性を兼ね備えており、夏場にはぴったりな素材です。さらに、高い弾力性を持ち合わせており、長年使用してもへたりにくいのも特徴です。
ただし、コットンやウールに比べると素材自体の希少性が高く、価格が高価になる傾向にあります。
敷布団の暑さ対策なら敷きパッドもおすすめ
敷布団を買い替えなくても、涼しい素材でできた敷きパッドや接触冷感のものを利用する方法もあります。敷きパッドであれば今の敷布団をそのまま利用できるため、気軽に試すことができます。
敷きパッドを選ぶときは、天然の再生繊維や麻の素材がおすすめです。これらの素材は高い吸湿性・放湿性を持ち合わせており、吸い取った寝汗を放出してくれます。また、触れたときに冷たさを感じる素材も、寝返りのたびに涼しく感じやすくなります。
やってはいけない敷布団の暑さ対策
敷布団をすぐ買い替えられない場合でも、下記2つの暑さ対策は避けましょう。
- •ポリエステルでできた敷布団の利用
- •敷布団なしで寝る
涼しく過ごすはずが、睡眠の質を下げてしまう可能性があります。
ポリエステルでできた敷布団の利用
安価に購入できるとはいえ、ポリエステルでできた敷布団はおすすめできません。
天然繊維に比べると吸湿性や放湿性が低くなるため、寝苦しく感じる可能性があります。
敷布団なしで寝る
エアコンがついている部屋の床はひんやりと冷えており、敷布団なしで直接床に寝れば涼しく感じるのではと感じる人もいるかもしれません。
しかし、敷布団なしで寝るのは、寝返りをうつときのサポートが得られず体が痛くなる可能性があります。さらに、はじめは冷えている床でも体温によって温度が上がるため、冷たくなくなってしまうのです。
寝具選びや睡眠環境のお悩みはねむりの相談所へ
夏の寝具選びや、睡眠環境で悩んでいる場合は、ねむりの相談所を利用しましょう。ねむりの相談所には、睡眠のプロであるスリープマスターが在籍しており、敷布団の選び方から室内の環境までアドバイスをもらえます。
さらに、寝具であれば枕や掛け布団までトータル的なアドバイスを得られます。自分ひとりでは改善できない悩みでも、相談すれば解決法が見つかるでしょう。
敷布団の暑さ対策を知って自分に合った方法を選ぼう
敷布団は、快適な寝姿勢を維持したり体圧の集中を避けたりと睡眠時には欠かせない寝具です。しかし夏は、汗や体温の熱で敷布団が暑いと感じる人が多いでしょう。暑い夏でも心地よい睡眠を実現するために、暑さ対策は欠かせません。
敷布団の暑さ対策をするなら、素材の変更や敷パッドの使用がおすすめです。敷パッドは敷布団を買い替える必要がないため、気軽に試すことができます。
また、どのように改善をすればいいか悩んだときは、プロへの相談も考えましょう。自分では気付かない改善点を見つけられ、心地よい睡眠を得られる可能性が高まります。
【参考】
※1自律神経失調症