硬い枕で寝ていると、枕が体にフィットせず起きたときに痛みを感じるケースがあります。
枕の硬さで悩むときは、フィット感の高い柔らかい枕を使ってみてはどうでしょうか。
柔らかい枕は使っている人の体にフィットするため、包み込まれるような寝心地が魅力です。
この記事では、柔らかい枕に使われる素材やメリット・デメリットを解説します。
枕の知識を身に付け、枕選びに役立ててください。
目次
柔らかい枕の特徴とは?
柔らかい枕とは、一般的に頭を乗せたときに包み込んでくれるような安心感を感じます。
硬い枕に比べると体にフィットする感覚があり、好む人も多いのが特徴です。
枕の柔らかさは中の素材で決まることが多く、素材をどの程度詰め込むかでも硬さに違いがでてきます。柔らかさの好みは人それぞれです。自分好みの枕を見つけるには、実際に触って試し寝をして選ぶのが良いでしょう。
柔らかい枕の素材3選
柔らかい枕を購入したいときは、中の素材を重視しましょう。
枕が柔らかく仕上がる素材は以下3つが挙げられます。
- ・低反発ウレタンフォーム
- ・ポリエステルわた
- ・羽毛
同じ柔らかい素材でもお手入れのしやすさや使い心地が変わるため、どのような違いがあるのか知っておきましょう。
低反発ウレタンフォーム
低反発ウレタンフォームの素材は、寝返りをうつたびに自分の体に合わせてフィットします。首や肩の圧迫も防ぐため、肩こりや首の痛みが気になる人にも人気です。
しかし、低反発ウレタンフォームは、プラスチックで作られており通気性はよくありません。夏場は蒸れやすいものの洗濯ができない素材のため、衛生面を気にする人もいます。
また、ウレタンフォームは低反発以外に高反発で作られている素材もあります。柔らかい枕を探している場合は低反発がおすすめのため、誤って購入しないよう注意しましょう。
ポリエステルわた
ポリエステル素材を、わた状に加工した人工繊維がポリエステルわたになります。弾力性に優れており、ふかふかとした寝心地が好きな人におすすめです。
吸収性が低くへたりやすいため、はじめはボリュームがあった枕もだんだんと潰れていくデメリットもあります。
しかし、化学繊維でできているため自宅で丸洗いできるのがメリットです。衛生面を気にする人にとって、お手入れしやすいのは大きな魅力になるでしょう。
羽毛
羽毛は、水鳥の羽を使って作られた天然素材です。羽毛で作った枕はふんわりと柔らかく、高い弾力性が特徴です。
吸湿性や放湿性に優れており、汗をかきやすい夏場でも蒸れずに使えます。一方で、保温性も高く冬場に使っても寒くありません。
一年通して使える枕を探している人には、ぴったりの素材です。
ただし、長く使っていると枕から羽が飛び出してしまう場合があります。安価な羽根枕は臭いがすることもあるため、購入前にチェックが重要です。
柔らかい枕を使うメリット
好む人が多い柔らかい枕には、以下の3つのメリットがあります。
メリットに関して知識をつけておけば、自分に合うか判断できるでしょう。
- ・寝心地がいい
- ・体の形にフィットする
- ・保温性に優れている素材が多い
寝心地がいい
寝ているときの肌触りが良いのが柔らかい枕の魅力です。
パイプやアズキだと粒の形が頭に伝わりやすく、頭を乗せたときに気になってしまうという意見も少なくありません。
柔らかい素材はふわふわしており、頭を乗せたときにも気になりづらくなっています。寝ているときに違和感を感じづらく、心地よく眠れるでしょう。
体の形にフィットする
柔らかい枕の魅力は、頭を乗せたときに包み込むようなフィット感を感じられることです。また、首や肩の形にフィットするため枕にかかる圧力を分散でき、負担がかかりづらくなっています。
睡眠時に合わない枕を使っていると、起床時に体の不調を感じるケースも多くなっています。体にフィットしやすい枕を使えば、寝ているときの負担を軽減でき睡眠もとりやすくなるでしょう。
保温性に優れている素材が多い
柔らかい枕の素材には、保温性に優れているものも多くあります。
羽毛やウールなど天然素材は保村性が高く、寒さが気になる季節も快適に眠れます。
寒い時期は布団の中は暖かくとも、布団から出ている顔周りの冷たさが気になるシーンも多いでしょう。保温性に優れた素材であれば、頭が適度に温まり寒さを感じづらくなります。
柔らかい枕を使うデメリット
メリットが多いように思われる柔らかい枕ですが、デメリットもあります。デメリットを知らずに購入すると後悔してしまうことも。
どのようなデメリットがあるのか知っておき、納得したうえで購入しましょう。
- ・寝返りがうちづらい
- ・へたれやすい
- ・不安定な寝姿勢で頭痛や肩こりになる可能性がある
寝返りがうちづらい
柔らかすぎる枕を選ぶと、寝返りがうちづらくなる可能性があります。程よい柔らかさの枕であれば、寝返り時に体の動きをサポートしてくれるので問題ありません。
しかし、柔らかすぎる枕は頭が沈み込んでしまい、寝返りが打ちづらくなります。人が快適に睡眠をとるには寝返りは欠かせない存在であり、寝返りが上手にできないと起きたときの不調につながります。
枕を選ぶときは、寝返りのうちやすい程よい柔らかさの枕がおすすめです。
へたれやすい
柔らかい枕の素材は、硬めの枕に比べてへたりやすい点がデメリットです。
枕がへたると購入当初に比べてボリュームが失われ、高さが低くなる可能性があります。購入時、自分にぴったりな高さの枕を選んでも、へたれて高さが変われば寝心地に影響が出ます。
一度へたれた枕はもとに戻せないため、同じ高さにするには買い替える必要があるでしょう。買い替える費用がかかるため、お金の面でも負担が増えてしまいます。
不安定な寝姿勢で頭痛や肩こりになる可能性がある
柔らかい枕は、硬い枕に比べると頭を支えてくれる感覚が少なくなります。支えられている感覚が少ないと、不安定な寝姿勢になる場合もあるでしょう。
適切な寝姿勢で睡眠をとらないと、頭痛や肩こりを起こす原因になりえます。
柔らかい枕を選ぶポイント
柔らかい枕の購入を決めたら、3つのポイントに注意して選びましょう。
- ・自分に合った高さ
- ・寝やすい素材
- ・寝返りのしやすい大きさ
自分に合った枕を見つけられれば、心地よい睡眠が手に入ります。
自分に合った高さ
柔らかい枕を探すときは、頭を乗せたときにベストな高さになる枕を選びましょう。
自分に合った高さは人それぞれですが、一般的に体格が良い人はやや高めの枕、細身の人は低めの枕を選ぶのがおすすめです。
仰向けに寝たときに、軽く顎が引けた状態が理想的(※1)です。顎が上に上がる場合は、枕が低すぎる可能性があるため避けましょう。
寝やすい素材
枕の素材を選ぶときは、柔らかさだけでなく寝やすいと感じるかどうかも重要です。素材によっては、臭いや素材が頭に触れる感覚が気になり寝づらくなる可能性があります。
自分にとって寝やすい素材か悩んだときは、なるべく実物に触り試し寝するのがおすすめです。頭を乗せたときにしかわからない感覚を確認でき、自分に合った枕を見つけやすくなります。
寝返りのしやすい大きさ
枕の大きさも、小さすぎない寝返りのしやすいものを選びましょう。小さすぎる枕は寝返りがしづらく、睡眠時に必要な寝返りがうてなくなる可能性があります。
自分に必要な枕の大きさがわからないときは、実際に枕の上で寝返りをうってみるのがおすすめです。
枕の端に頭を乗せ、反対側へ寝返りをうちましょう。そのときに枕から頭が落ちてしまう場合は、小さい枕となります。
柔らかい枕で心地よい睡眠を手に入れよう
柔らかい枕は、包み込んでくれるような寝心地が魅力的なポイントです。
体の形にもフィットするため、自分に合った枕を見つければ首や肩の痛みといった睡眠の悩みも解決してくれます。
柔らかい枕を選ぶときに高さや素材で悩んだら、睡眠のプロに相談するのもひとつの方法です。ねむりの相談所には睡眠の知識が豊富なスリープアドバイザーが在籍しており、自分にぴったりな枕選びの手助けをしてくれます。
自分に合った柔らかい枕であれば、心地よい睡眠が手に入るでしょう。
【参考】
※1枕が合わない?適切な枕の高さとは〜仰向け編〜