たっぷり寝たはずの翌日、体が重だるくなかなか布団から出られない人も少なくありません。
「睡眠には枕が大切」と聞いた経験はあるものの、いきなり枕を買い替えるのに抵抗がある人も多いでしょう。
よく眠れていない原因は、寝ているときの枕の位置にあるかもしれません。
この記事では、枕の正しい位置や枕の位置が合わないときの対策方法を解説します。
枕の幅広い使い方にも触れていくため、自分にとって寝心地がいい方法を探してみましょう。
目次
【寝姿勢別】正しい枕の位置
寝姿勢別に正しい枕の位置を解説します。
睡眠時にどの寝姿勢が心地よく感じるかは人により異なるため、自分の寝姿勢に合わせて枕の位置を調整すると起きたときの不快感が少なくなるでしょう。
自分が普段寝ているときの寝姿勢を思い出し、枕の位置を調整してください。
仰向け寝
仰向けで寝るときに正しい枕の位置は、枕のすそに肩があたる位置です。
幅が広い枕を使う場合は、左右どちらに寝返りをうっても問題がない枕の中心に頭の位置を置くのがおすすめです。
枕と肩の間に隙間ができる位置に頭をのせるのは、首に負担がかかるためおすすめできません。
肩まで枕に乗ると首と頭の隙間を枕が上手く埋められず、首に負担がかかるため注意しましょう。
横向き寝
横向きに寝るときは、仰向け寝と同じように肩は枕のすそにつけましょう。
しかし、寝るときに頭をのせる位置は向いている方向の端側にする必要があります。
枕の中央で横向きに寝てしまうと、寝返りをしたときに枕から頭が落ちてしまう可能性があります。
寝返り時に枕から頭が落ちる可能性があると、無意識に寝返り自体を避けてしまい体に負担がかかるでしょう。
反対側に寝返りをうっても枕から頭が落ちないないよう、大きめの枕を選ぶと安心です。
うつ伏せ寝
うつ伏せで寝る際に腕を枕代わりにする人もいますが、枕を使うと寝やすさが確保できます。
うつ伏せ寝は顔を横に向けて寝るため、高さのある枕は首に負担がかかりやすくなります。
胸元まで枕を下げて、枕の上にのるようにして寝ましょう。
また、うつ伏せ寝のときはやわらかめの枕を使用すると体にフィットして睡眠時の寝づらさを軽減できます。
うつ伏せ寝について詳しく知りたい人は、下記の記事でも解説しているためぜひご覧ください
枕の間違った使い方や位置
枕の間違った使い方や位置について2つ紹介します。
自分の使い方が間違っていた場合は、使い方を見直すだけでも睡眠の改善につながる可能性があります。
- ・遠すぎる位置で枕に頭だけのせる
- ・波状まくらは正しい向きがあるため注意
遠すぎる位置で枕に頭だけのせる
枕のすそを肩につけず、頭だけ枕にのっている状態は、首に負担がかかります。
枕には、首と頭の高さの隙間を埋めて、首への負担をサポートする役目があります。
頭だけ枕にのっている状態は頭の重さを首で支えてしまい、枕でサポートできません。
首以外にも肩や肩甲骨に負担がかかり、体のコリにつながります。
枕の役目は頭と首の隙間を埋めることを意識して、枕は首から遠すぎない位置におきましょう。
波状まくらは正しい向きがあるため注意
高反発や低反発の枕によくある波状まくらは、枕全体の高さが高い部分と低い部分に分かれています。
使った経験がない人だと高さの低い部分に首を乗せて寝るケースが多いですが、高い部分に首を乗せるのが正解です。
低い部分が首側にくると、頭の位置が高くなりすぎて呼吸がしづらくなります。
高い部分が首にあたると、首と頭の高さの差を埋めやすく体にフィットした状態で眠りにつけるでしょう。
【意外!】枕の多様な使い方
枕には、頭を乗せて使う以外にも幅広い使い方があります。
使い方を工夫すれば、寝ているとき以外にも枕を活用できるでしょう。
- ・抱き枕にする
- ・膝の下に置いて寝る
- ・背もたれにする
- ・足の間に挟む
抱き枕にする
横向きで寝ていると、体の下側になった腕の行き場がなくなり落ち着かない人もいるでしょう。
空いた腕が気になる場合は、余分な枕を抱き枕にして眠るのがおすすめです。
抱き枕を使うと、腕のおさまりがよくなり肩甲骨にも負担がかかりづらくなります。
睡眠時のいびき改善やストレス解消にも効果があるため、横向き寝が多い人はぜひ試してください。
膝の下に置いて寝る
仰向けで寝る場合が多い人には、枕を膝の下において寝る方法もおすすめです。
膝が自然に曲がった状態になり、腰回りや膝の負担が軽減できます。
起きたときに首や肩の痛み以外に、腰の痛みに悩まされている人も少なくありません。
腰痛は寝ているときの下半身にかかる負担が原因の可能性も考えられるため、枕があれば試してみましょう。
背もたれにする
眠るとき以外に、ベッドで読書をしたりパソコンを触ったりするケースがあるでしょう。
壁に直接体をつけると、硬さが気になりリラックスできない場合も少なくありません。
そんなときは、枕を背もたれにするとフィット感があり快適に過ごせます。
眠るときの使い方ではありませんが、ベッドでリラックスした時間を過ごしたい人におすすめです。
足の間に挟む
横向き寝で寝たときに、左右の膝がぶつかり気になる人も少なくありません。
枕があれば、足の間に挟んでみましょう。
足と腰の高さがまっすぐになり、リラックスできるのがメリットです。
厚みがある枕や硬さのある枕だと、膝の位置が高くなりすぎて寝づらくなります。
薄めの枕ややわらかい枕を利用し、眠りやすいか試しましょう。
枕の位置が合わないときの対策方法!
持っている枕の位置が合わないときは、3つの方法が試せます。
対策方法を試して、より良い睡眠を手に入れましょう。
- ・枕の位置を動かし寝心地のいい場所を探す
- ・高さがあっていない可能性も考慮する
- ・自分にぴったりの枕に買い替える
枕の位置を動かし寝心地のいい場所を探す
自分に合った枕の位置は、実際に試して探すのがおすすめです。
ベッドに寝転がり、頭を枕に乗せましょう。枕の位置を少しずつ動かし、寝心地のいい場所を探します。
何度か位置を変えてみると、寝心地の良い場所と悪い場所がわかりやすくなります。
高さがあっていない可能性も考慮する
枕の位置があっているのに起きたときのすっきり感が少ないときは、枕の高さがあっていない可能性があります。
最適な枕の高さは人によって変わりますが、体格が大きな男性は高めの枕、体の小さな女性は低めの枕が快適となる場合が多いです。
枕の高さが低いときは、タオルを巻いて高さの調整ができます。
高すぎる枕は調整ができないため、買い換えの検討が必要です。
下記ページでは「枕の選び方」について図解でわかりやすく解説していますので、ぜひご覧ください。
自分にぴったりの枕に買い替える
枕の位置や高さを調整しても寝心地が改善しない場合は、自分にぴったりの枕に買い替える方法があります。
自分に合った枕を選べば、睡眠状況の改善が望みやすくなるでしょう。
どのような枕が自分に合っているかわからないときは、睡眠のプロに相談するのがおすすめです。
ねむりの相談所では、総合的な眠りのアドバイスがおこなえるスリープマスターが在籍しています。
枕の高さや位置も含めて、気になる点を相談することができます。
枕の位置を調整すれば寝心地よく過ごせる
朝起きてすっきりしないときは、枕の位置があっていないのかもしれません。
枕には首と頭の隙間を埋める役目があり、位置が合わないと首に負担がかかり寝づらくなります。
枕の位置が合えば、首の負担を軽減でき起きたときの体の痛みを減らせるでしょう。
また、枕自体が合っていない場合は買い替えを検討するのも方法のひとつです。
自分に合った枕を使って、快適な睡眠を手に入れましょう。