羽毛布団を選ぶとき、どのような製品が自分にあうのかわからず、悩む人も多いのではないでしょうか。羽毛布団は製品によって重さや保温性に特徴があり、自分にあった製品を見つけることで快適な睡眠を得やすくなります。
この記事では、羽毛布団の種類や選び方を解説します。お手入れ方法まで理解を深め、自分にあった羽毛布団を長く使用する方法を理解しましょう。
目次
羽毛布団の特徴
暖かさが特徴の羽毛布団は、寒い季節にかかせないという人も多いのではないでしょうか。羽毛布団が暖かい理由は、使用されている羽毛が、気温の低さで膨らんで空気を含む特徴を利用しているからです。
布団の中に空気の層があることで、体温を逃しにくく、暖かく保つことが可能です。最高品質の羽毛は空気をたっぷり含み、抜群の保温性を誇ります。
また、羽毛布団は保温性だけでなく、高い放湿性も兼ね備えています。布団内に湿気がたまりにくいため、頻繁に干す必要がなく、お手入れの手間が少なくすみます。
さらに、羽毛布団は耐久性に優れており、丁寧にメンテナンスすれば、長期間使用することも可能です。
羽毛の種類
羽毛布団に使用される羽毛は、おもに下記3つの種類に分かれます。
- ・ダック
- ・グース
- ・マザーグース
それぞれの特徴を理解して、羽毛布団選びに役立てましょう。
ダック
羽毛布団に使用されているダックは、体の小さいアヒルからとられる羽毛です。大きさが小さい分保温性が低いものの、比較的安価に購入ができます。
初めて羽毛布団を購入する場合、高価な製品には手が伸びにくいと感じることもあるでしょう。そのため、比較的安価な価格で購入できるダックの羽毛布団は、初心者にも選びやすい選択肢と言えます。
ほかにも、来客用をはじめとした毎日使用しない羽毛布団を購入する場合にも、ダックの製品がおすすめです。
グース
ガチョウの羽毛であるグースは、羽毛のなかでも大きいことが特徴です。そのため、羽毛一つひとつに多くの空気を含むことができ、優れた保温性を発揮します。
グースの羽毛布団は高い保温性を保ちながら、軽い点も魅力です。布団をかけているときに重さを感じにくく、快適な睡眠を妨げません。
グースの羽毛布団は、ダックの羽毛布団と比べて価格が高い傾向にあります。
しかし、高品質な素材を使用しているため耐久性に優れており、長期間使用できることが期待できます。
そのため、長く愛用できる羽毛布団を求める方におすすめです。
マザーグース
マザーグースは、繁殖用の親鳥で1年以上飼育されている、体の大きいガチョウからとれる羽毛です。羽毛が大きい分グースよりも多く空気を含み、さらに高い保温性と軽さを両立できます。
羽毛布団のなかでも最上級の製品になり、価格は高価です。一方で、適切にお手入れをおこなえば10年以上使用できる耐久性を持ち、長期的に見ればコストパフォーマンスに優れています。
使い心地をキープしつつ、長く使用できる羽毛布団を探している人は、マザーグースの製品を探しましょう。
羽毛布団の選び方5選
羽毛布団を選ぶときは、下記5つの項目をチェックしましょう。
- ・肌触りが良いか
- ・軽くて寝やすいか
- ・保温性が高いか
- ・蒸れにくいか
- ・手入れがしやすいか
すべてを兼ね備える羽毛布団を見つけるのは難しいかもしれませんが、自分が重視するポイントを考えることで、理想に近い製品を選ぶ助けになるでしょう。
肌触りが良いか
羽毛布団は肌に触れる製品のため、肌触りがいいかをチェックしておきましょう。表面の素材にシルクが使用されていれば、独特な光沢となめらかな肌触りを得られます。
シルクの場合はお手入れが難しい可能性もあるため、綿100%の製品もおすすめです。綿を使用している製品の場合は糸の細さで肌触りが異なるため、なるべく細目の系で織られた製品を選びましょう。
軽くて寝やすいか
羽毛布団は睡眠時に体の上に乗るため、重さがあると寝にくくなってしまう可能性があります。一方で、羽毛布団が活躍する冬場は寝返りや寝相で布団をどかしてしまう可能性があるため、ある程度の重さは必要です。
中綿の量に悩んだときは、1.0~1.2kg程度のものがおすすめです。ただし、素材がグースやマザーグースの場合は、この重さより軽くても暖かさが得られるでしょう。
保温性が高いか
冬は就寝中に寒さを感じることで、起きてしまう場合もあるのではないでしょうか。使用されている素材や中綿の量で、保温性も異なります。
さらに、冬用の羽毛ふとんは立体キルトが一般的ですが、保温性を重視するのであれば羽毛の片寄りを防止したキルトがおすすめです。
蒸れにくいか
羽毛布団の素材によっては、蒸れやすく寝にくくなる可能性があります。人は寝ている間にコップ1杯程度の汗をかいているといわれており、寝具はそれらの汗を吸収しています。(※1)
そのため、ポリエステルのように放湿性の低い素材を利用した羽毛布団では、蒸れて寝苦しくなる可能性があるでしょう。放湿性の高い素材では、綿やシルクなどの天然素材が挙げられます。
手入れがしやすいか
羽毛布団は毎日使用するからこそ、お手入れのしやすさも重要です。製品によっては洗濯機で丸洗いできるものもありますが、高価な場合は専用のクリーニングが必要になる可能性もあります。
また、重さがある布団では持ち運びが難しく、天日干しをする際にも負担になりかねません。軽量な羽毛布団を選ぶことで、外に干す際も手軽に移動できるため、日々のお手入れがぐっと楽になります。
羽毛布団のクリーニング方法
羽毛布団を清潔に保つために、忘れてはいけないことがクリーニングです。クリーニングや洗濯ができる布団かは、羽毛布団の種類によるため、必ず説明書やタグを確認しましょう。
羽毛布団は家庭で洗濯できないものも多く、クリーニングは専門店の利用がおすすめです。専門店であれば、へたってしまった羽毛布団も仕立て直しをしてもらえます。年数が経ってふんわり感が失われてしまった羽毛布団があれば、一度専門店に相談してみると良いでしょう。
なお、羽毛布団は洗い過ぎると痛みにつながるため、頻繁に洗う必要はありません。何年かに一度、 専門のお店で汚れや羽毛の状態を見てもらうといいでしょう。
羽毛布団を収納方法
羽毛布団のシーズンが終わったら、使用しない期間は収納する人も多いのではないでしょうか。
羽毛布団はかさばりやすいため、スペース削減を目的として圧縮袋を使用したい人も多いはずです。しかし、羽毛布団を圧縮してしまうと、羽毛がつぶれ、ふんわり感や保温性が失われてしまう可能性があります。
結果、元の状態に戻らなくなる可能性が高いため、圧縮袋の使用は避けましょう。
このことから、羽毛布団を収納する際は、圧縮袋ではなく専用の収納ケースの使用がおすすめです。さらに、使わなくなったシーツに包んで保管することでほこりをかぶりにくくなります。
羽毛をつぶさないよう、余裕をもたせて収納しましょう。なお、長期間しまう場合は、先に1〜2時間ほど陰干ししておきましょう。
羽毛布団の選び方に悩んだらねむりの相談所がおすすめ
自分にあう羽毛布団がわからないときは、スリープマスターが在籍するねむりの相談所の利用がおすすめです。スリープマスターは睡眠に関する豊富な知識を有しており、寝具以外にも困っている点でアドバイスを求められます。
よりよい睡眠を得るためには、寝具だけでなく生活習慣や寝室環境などが密接に関係しています。自身の睡眠をよりよくするためにはどうしたらいいかが気になったときは、ぜひ相談してみましょう。
羽毛布団の選び方を知って睡眠の質を高めよう
寒い時期に役立つ羽毛布団は、中の素材によって軽さや保温性、値段が異なります。自分が優先する事項を決めて羽毛布団を選ぶことで、快適な睡眠が近づくでしょう。
どのような布団を選べばいいのか悩んだときは、ねむりの相談所の利用がおすすめです。使用者の好みや睡眠環境にあわせて、適切な製品を紹介できるでしょう。
自分にあった羽毛布団を見つけて、快適な睡眠を手に入れてください。
【参考】
※1 こんなときはすぐ病院へ!胸・心臓「寝汗が多い」