「朝起きると腰が痛い」「寝ても疲れが取れない」と感じた経験を持つ人もいるのではないでしょうか。その原因は、毎日使用している敷布団にあるかもしれません。
敷布団が体に合っていないと、睡眠中に体がうまく支えられず、筋肉や関節に負担がかかってしまいます。
この記事では、敷布団による体の痛みの原因と正しい対策、そして避けるべき間違った対応まで解説します。
敷布団の使用方法を見直して、毎日の睡眠の質を改善しましょう。
目次
敷布団で体が痛くなる理由
敷布団で体が痛くなる主な原因は、「寝具が体に合っていないこと」です。
とくに敷布団の厚みや硬さ、寝姿勢、枕とのバランスが整っていない場合に、起床時の腰痛や肩こりを引き起こしやすくなります。
ここからは、敷布団で体が痛くなる理由を3つ解説します。
当てはまる部分がないかを考え、改善できるポイントを探しましょう。
敷布団が薄い
敷布団が薄いと、床の硬さが体に直接伝わってしまい、体の一部に負担が集中します。
とくに腰や肩、背中などの体重がかかりやすい部分に圧がかかり、痛みの原因になります。(※1)
薄い敷布団は寝返りがしにくくなり、同じ姿勢を続けることで血流が滞る可能性も考えられるでしょう。血行不良は筋肉のこりや疲れの蓄積にもつながり、結果として睡眠の質を下げてしまう要因にもなります。
ほかにも、薄い敷布団は断熱性も下がるため、冬は底冷えによってさらに不快感が増します。
寝ているときの姿勢が悪い
寝姿勢が悪いと、体が不自然な角度で固定されてしまい、筋肉に余計な緊張がかかります。
柔らかすぎる敷布団では腰が沈み込みすぎてしまい、背骨のS字カーブが保てず、起床時に腰痛を感じやすくなるでしょう。
とくに、横向きやうつ伏せ寝の癖がある人は、寝具によって負担のかかる部位が異なります。体のラインをしっかり支えてくれる敷布団を選ぶことで、姿勢が整いやすくなります。
敷布団と枕とあっていない
敷布団と枕の高さ・硬さのバランスが悪いと、頭と体の角度が合わず、首や肩に負担がかかります。
とくに、敷布団が柔らかすぎる場合、頭の位置が下がりすぎて首にストレスがかかるため、寝違えや肩こりの原因になりやすいといえます。
理想的な寝姿勢は、立っているときの背骨の自然なカーブが、そのまま保たれている状態です。
敷布団と枕の組み合わせによって、姿勢が崩れると、睡眠の質だけでなく、日中の疲労感や集中力の低下にもつながってしまいます。
敷布団で体が痛いときにできる対策
敷布団が原因で体が痛くなる場合でも、すぐに買い替えが難しいときは、身近な工夫やアイテムで対策することが可能です。
費用をかけずに対策を始めたい方は、まず簡易的な対策から試してみるとよいでしょう。
ここでは、敷布団で体が痛いときにできる対策を解説します。睡眠へのストレスを軽減して、快適な夜を過ごしましょう。
- もう一枚布団を敷く
- バスタオルを畳んでおく
- 敷布団の買い替えを検討する
- 睡眠のプロに相談する
もう一枚布団を敷く
今の敷布団が薄くて体に負担がかかる場合、手持ちの敷布団のうえにマットレストッパーをもう重ねるだけで、クッション性を補えます。
マットレスストッパーを重ねることで、体圧の集中を防ぎ、腰や肩への負担を軽減できます。
市販のトッパーには通気性や抗菌性に優れたものもあり、季節や体質に合わせて選ぶことで、より快適な睡眠環境をつくれるでしょう。
ただし、マットレスストッパーを重ねることで、柔らかくなりすぎないよう注意が必要です。
バスタオルを畳んでおく
部分的な痛みが気になるときは、痛みを感じる部位の下に、畳んだバスタオルを敷いてみましょう。
敷布団の厚みを調整することで、体圧を分散させ、違和感を軽減できます。
とくに寝返りがしにくい方や一部に負担がかかりやすい方にとっては、タオルの厚み調整でかなり楽になるケースがあります。
タオルは洗濯もしやすいため、衛生面でも安心して使える点もメリットです。
日常的に取り入れやすい方法のため、痛みの軽減を感じたら使用してみましょう。
敷布団の買い替えを検討する
慢性的な痛みが続くようであれば、根本的な改善を目的として、敷布団の買い替えがおすすめです。
体圧分散性に優れた高反発の敷布団や、自分の体型に合った敷布団を選ぶことで、痛みが大きく改善されるケースもあります。
敷布団は寿命が3〜5年といわれており、長く使用したのであれば、買い替えの検討もおすすめです。体の痛みを感じるなら、まずは試し寝できる店舗で相談しましょう。
睡眠のプロに相談する
自分に合った寝具がわからない場合は、専門家に相談するのが確実です。
専門の販売員が在籍する店舗では、睡眠環境に関する知識をもとに、体型や寝姿勢に合わせた寝具選びをサポートしてくれます。
とくに「何を選べばいいのかわからない」「寝具選びに失敗したくない」と思う方にとっては、プロの意見が大きな助けになります。
無料相談や測定サービスを実施している店舗も多いため、一度足を運んでみることで、理想的な寝具が見つかるでしょう。
【注意!】マットレスの上に敷布団を載せるのは避けよう
ベッドで寝ている際に、「体が痛いならマットレスの上に敷布団を重ねれば良いのでは?」と思う方も多いかもしれません。しかし、この対処法は逆効果になるケースがあります。
マットレスに敷布団を重ねることで、機能性を損なうだけでなく、衛生面でもリスクが否定できません。
ここでは、マットレスの上に敷布団を重ねる注意点を解説します。
- ・寝心地が悪くなるケースがある
- ・カビが発生しやすくなる
寝心地が悪くなるケースがある
マットレスは本来、体圧分散や反発力を計算して設計されており、敷布団を重ねることでその効果が損なわれる可能性があります。
敷布団の影響で体が沈み込みすぎてしまい、寝姿勢が崩れるため、体の痛みが悪化するかもしれません。
敷布団が滑ってずれやすくなることで安定感がなくなり、睡眠中の動きにも影響を与えるおそれがあります。
重ね使いをしたくなる気持ちはわかりますが、適切な寝具の使い方を守ることが大切です。
カビが発生しやすくなる
敷布団を重ねることで湿気がこもりやすくなり、マットレスの通気性が低下します。
とくにマットレスと敷布団の間に湿気が溜まりやすくなり、カビやダニの温床になるリスクが高まるでしょう。
カビやダニの発生したマットレス、敷布団を放置すれば臭いや肌トラブルの原因にもなるため、重ねて使うのではなく、通気性を確保した正しい使い方を心がけましょう。
敷布団で体が痛いときはねむりの相談所に相談しよう
自分に合った敷布団が見つからず、痛みや不快感が続く場合は、「ねむりの相談所」を活用しましょう。
ねむりの相談所には睡眠の知識が豊富なスリープマスターが在籍しており、使用者の体型や睡眠スタイルを分析したうえで、最適な寝具を提案してくれます。
敷布団を購入する前に寝比べができたり、睡眠に関するアドバイスが受けられたりするため、「何を選べば良いかわからない」という方にも安心です。
敷布団で体が痛むポイントを押さえて快適な睡眠を得よう
敷布団による体の痛みは、寝具の選び方や使い方を見直すことで改善できる可能性があります。まずは、自分の痛みの原因を理解し、適切な対応を取ることが大切です。
体に合わない敷布団を無理に使い続けると、睡眠の質が下がり、日常生活のパフォーマンスにも悪影響が出てしまいます。
毎日の生活を快適に過ごすために、敷布団による痛みを軽減しましょう。
【参考】
※1 寝ると腰が痛い人必見!その原因と対策、寝具の選び方を解説