睡眠に欠かせない枕の寝心地や扱いやすさは、使用される素材によって大きく変わります。
「自分に合った枕を選びたい!」と思っても、素材の種類が多く悩む人が多いでしょう。
この記事では、枕の素材の特徴や素材選びの方法を詳しく解説します。
自分に合った素材を見つけて、快適な睡眠を手に入れましょう。
目次
枕の素材一覧と特徴
枕の素材は、一般的な羽毛やウレタンフォーム以外にも多くあります。
自分に合った素材を見つけるには、どのような特徴があるのかを知るのが近道です。
素材の特徴を知って、枕選びに役立ててください。
素材 | 特徴 |
---|---|
羽毛 | やわらかく包み込まれるような寝心地。 動物のニオイが気になる製品もある。 |
ポリエステルわた | ふわふわとした弾力ある枕が特徴。 吸湿性・放湿性がないため、洗ったあとはしっかり乾燥が必要。 |
ウレタンフォーム | 自分に合った硬さが選べる。 洗濯はできない。 |
ビーズ | 包み込むような柔らかさが魅力。 柔らかすぎて寝返りがしづらい製品がある。 |
パイプ | 通気性がよく丸洗いできて清潔に使える。 寝心地が特徴的なため、慣れるまで時間がかかる。 |
そばがら | 吸湿性に優れており洗濯も可能。 そばアレルギーの人は使えない。 |
ヒノキ | 心地よいヒノキの香りがする。 ヒノキアレルギーの人は使えない。 |
ファイバー | 通気性が高く硬めな素材。丸洗いが可能。 硬めの寝心地に慣れるまで時間がかかる。 |
ラテックス | やわらかさと反発力が特徴。 ゴムアレルギーの人は使えない。 |
羽毛
羽毛は、柔らかく包み込むような寝心地が魅力の素材です。保温性が高いため、寒い冬でも暖かく眠れます。軽さもあり、枕自体に重さがでないのも特徴です。
しかし、天然素材独特のニオイが気になる製品もあります。長く使うと羽根が抜けてきてしまい、ボリュームダウンする場合もあるでしょう。
ポリエステルわた
ポリエステルをわた状に加工した化学繊維のため、ふわふわとした寝心地が特徴です。ホコリが発生しづらく、弾力のある枕を好む人におすすめです。丸洗いもでき、衛生的に枕を使いたい人には便利な素材といえます。
一方で、吸湿性や放湿性がないためお手入れ方法に気を付けなければ洗った後にカビが生える可能性があります。
ウレタンフォーム
ウレタンフォームは、自分に合った硬さが選びやすい素材です。高反発と低反発が販売されており、寝返りをサポートする硬めの枕が好きな人は高反発がおすすめです。一方で、自分の体にフィットするようなやわらかな寝心地が好きな人には低反発が合うでしょう。
自分好みの寝心地に合わせて選びやすく、選択肢が豊富です。
しかし、ウレタンフォームは丸洗いできない素材のため、衛生面を重視する人には向きません。
ビーズ
極小の発泡ビーズを使用しており、体にフィットするやわらかな寝心地が特徴です。粒自体が小さくへたれづらいため、耐久性にも優れています。丸洗いできるため、お手入れの面でも心配ありません。
しかし、製品によってはやわらかすぎ、寝返りのサポートができない可能性があります。通気性も低く、熱がこもりやすい特徴があります。
パイプ
パイプはプラスチックやそばがらなど、メーカーによってさまざまな素材でできています。中が空洞になっているため通気性がよく、耐久性も高いのが特徴です。水洗いできるため、枕を清潔に使いたい人におすすめです。
パイプ状の素材であることから、はじめは寝心地に違和感を感じる人も多いかもしれません。寝返りの度に音がするため、気になる人も多いでしょう。
そばがら
そばがらは、適度な硬さを持ち安定した寝心地が好きな人におすすめな素材です。吸湿性に優れているため、暑い時期でも快適な睡眠が叶います。洗濯もできるため、枕を丸洗いしたい人にも使いやすくなっています。
しかし、そばがらはそばアレルギーを持つ人には使えません。割れた実が体にあたりちくちくする場合もあるため、気になる人は注意が必要です。
ヒノキ
ヒノキの素材は、天然のヒノキをサイコロや粒状に加工して作られているため、心地よい香りに癒されながら眠れるのが特徴です。防湿・防カビ効果が高く、衛生的に使えるのも嬉しいポイント。
硬さがあるため、やわらかい寝心地が好みの人には合わない可能性があります。天然素材のため、ヒノキアレルギーがある人は使用を控えましょう。
ファイバー
ファイバーはやや硬めの素材感で、頭や首を支えてほしい人におすすめの素材です。通気性に優れており、熱がこもりづらく夏場でも涼しく使えます。丸洗いも可能なため、衛生面が気になる人でも安心です。
ファイバーは素材が硬いので、頭にフィットしにくいのがデメリットとなります。慣れない間は、寝づらさを感じる場合もあるでしょう。
ラテックス
ラテックスは天然ゴムを加工して作られた、弾力性と反発力が特徴の素材です。やわらかさはありつつ反発力もそなえており、頭が枕に沈み込みすぎない寝心地になっています。
耐久性と抗菌作用があるため、使いやすい人も多いでしょう。
便利な素材ですが、ゴムアレルギーの人は使えないため注意が必要です。
枕の素材を選ぶ方法
枕の素材を選ぶときは、以下の4つのポイントに注意して選びましょう。
- ・洗濯の可否
- ・素材の硬さ
- ・虫やダニのつきやすさ
- ・臭いが残る素材かどうか
枕の素材は寝心地やお手入れのしやすさに直結するため、自分が重視する部分を理解することが大切です。
洗濯の可否
健康な大人は、寝ている間にコップ1杯ほどの汗をかいているといわれています。(※1)寝汗を吸収する枕が洗濯できるかは、気になる人も多いでしょう。
枕が洗濯できるかどうかは、素材によって決まります。洗濯不可の素材が使われた枕の場合は、天日干しや消臭スプレーで対応することが必要です。
定期的に枕を丸洗いしたい人は、洗濯できる素材を選びましょう。
素材の硬さ
素材の硬さは、枕の硬さに直結します。枕の硬さに好みがある場合は、素材の選び方に注意しましょう。
柔らかい枕が好きな人は、羽毛やポリエステルわた、低反発ウレタンフォームがおすすめです。頭をふんわりと包んでくれるので、安心感を覚えるでしょう。
硬めの枕が好きな人は、高反発ウレタンフォームやパイプ、ヒノキを選びましょう。寝返りのサポートや、頭を支えてくれる寝心地が魅力です。
虫やダニのつきやすさ
素材によっては、虫やダニがつきやすい場合があります。羽毛やそばがらなどの天然素材は虫がつきやすく、寝室環境やお手入れ状況によっては虫がわいてしまいます。
虫がつきづらい素材は、ビーズやファイバーといった化学繊維です。通気性も良いため、枕の中に湿気がたまりづらく衛生的に使えます。
臭いが残る素材かどうか
枕の素材によっては丸洗いができないため、臭いの残りやすさも注意したいポイントです。
ポリエステル素材で作ったパイプやポリエステルわた、ファイバーは臭いがつきづらいため香りに敏感な人でも使いやすくなっています。
一方で、天然素材である羽毛はもともとある素材の臭いが取りきれていない可能性があります。動物臭が苦手な人は、避けておくと安心です。
より詳しい枕の選び方を知りたい人は、下記の記事も参考にしてください。
枕の素材に関するQ&A
ここからは、枕の素材に関する疑問に回答していきます。
購入前に気になる部分をなくしておき、安心して自分に合った枕を選びましょう。
- ・夏向きの枕の素材は?
- ・やわらかい枕の素材は?
- ・枕の素材に悩んだら?
夏向きの枕の素材は?
夏向きの素材は、パイプ・羽毛・そばがら・ヒノキです。
夏向きの素材を探すときは、通気性を重視しましょう。通気性の悪い素材だと、枕の中に湿気が溜まり臭いや害虫被害の原因になります。
好みに合わせて硬さが選べるウレタンフォームは、通気性が高くないため夏場の使用はおすすめできません。
やわらかい枕の素材は?
やわらかい枕の素材は、羽毛やポリエステルわた、低反発ウレタンフォームです。包み込まれるような寝心地で、自分の体にフィットする枕を探している人に適しています。
一方で、やわらかすぎる枕はかえって寝返りがうちづらくなる可能性があります。やわらかい素材で枕を選ぶときは、程よいやわらかさの枕を選びましょう。
枕の素材に悩んだら?
枕の素材に悩んだときは、睡眠のプロであるスリープアドバイザーに相談しましょう。
スリープアドバイザーは睡眠に関して豊富な知識を持ち、素材以外の観点からも枕選びをサポートしてくれます。
ねむりの相談所には、経験と知識が豊富なスリープアドバイザーが在籍しているため、
睡眠に悩んでいるときはいつでも相談してください。
枕選び以外にも、食生活や睡眠環境を踏まえたアドバイスが受けられます。
自分に合った枕の素材を見つけよう
枕の素材は、寝心地を左右する大切なポイントです。自分に合った素材に変えたいと思っても、種類が多くて悩む人が多いでしょう。
枕の素材を選ぶときは、自分が重視するポイントを整理するとスムーズに進みます。
お手入れのしやすさや寝心地など、優先順位を決めると自分に合った素材がわかります。
自分に合った枕の素材を見つければ、睡眠の環境がより良くなるでしょう。
【参考】
※1【医師監修】朝起きたら寝汗でパジャマがベタベタ!寝汗の原因と対策