使用者の体にフィットする低反発枕と高反発枕は、寝心地の良さで人気があります。しかし、低反発枕と高反発枕の違いがわからず、どちらを購入したらいいか悩む人も多いでしょう。
この記事では、低反発枕と高反発枕の特徴やそれぞれの枕が向いている人を解説します。自分に合った枕を使って、睡眠の質を高めましょう。
目次
低反発枕と高反発枕の特徴や違い!
そもそも、低反発枕と高反発枕にはどのような違いがあるのかわからない人も多いでしょう。
ここでは、低反発枕と高反発枕の特徴や違いを、硬さや寝心地、お手入れなどの観点から詳しく解説します。
それぞれの違いを理解して、自分に合った枕を見つけましょう。
低反発枕 | 高反発枕 | |
---|---|---|
硬さ | やわらかめ | かため |
寝心地 | 包み込まれるような寝心地 | 寝返りをサポートしてくれる |
通気性 | あまりよくない | 低反発枕に比べるといい |
お手入れ | 基本的には洗濯できない | 製品によっては洗濯可能 |
もっとも違うのは硬さ
低反発枕と高反発枕でもっとも違うポイントは、枕の硬さです。
低反発枕は高反発枕に比べてやわらかく、使用者の体にフィットします。包み込むような寝心地から、やわらかい枕を好む人におすすめです。
一方で、やわらかすぎる製品だと頭が沈み込んでしまい、寝返りが上手にうてず睡眠の質が下がる可能性があります。
高反発枕はしっかりとした反発力があり、使用者の寝返りをサポートする効果が期待できます。しかし、低反発枕に比べると硬さがありフィット感は損なわれるのがデメリットです。
寝心地も変わる
低反発枕と高反発枕は、硬さの違いから寝心地にも影響がでます。
低反発枕はやわらかいため、頭が枕に包まれているような安心感が特徴です。
一方で、高反発枕は頭をしっかり支えてくれる寝心地になります。
現在使っている枕と比べてみて、どのような寝心地が好みか考えましょう。枕の寝心地は心地よい睡眠には重要なポイントのため、可能であれば試し寝をしてみて好みの寝心地か確認するのがおすすめです。
通気性は注意が必要
低反発枕は、中の素材にウレタンフォームを利用しているケースが多く、空気が通りづらい傾向があります。空気が通りづらいと、蒸れやすく熱がこもりやすいのがデメリットです。
寝ている間に頭皮は汗をかくため、枕は汗を吸収しています。汗を吸収した枕は、嫌な臭いがつきやすいため注意が必要です。
一方で、高反発枕は低反発枕に比べて通気性が高い商品が多くなっています。蒸れづらいため、臭いや衛生面を気にする人におすすめです。
お手入れ方法は製品による
低反発枕の多くは、洗濯できない製品となっています。中の素材であるウレタンフォームが、水を含むと完全に乾くまで時間がかかるためです。
乾くまでに時間がかかると、枕にダニや雑菌が繁殖する危険性が高まり嫌な臭いを発生させるかもしれません。
高反発枕は、製品によって丸洗いできる可能性があります。購入前に確認しておくと、実際に洗いたいときに安心して洗濯できるでしょう。
低反発枕が向いている人
低反発枕が向いている人は、下記3つの特徴があります。
- ・肩や首の痛みが気になる人
- ・フィット感の高い枕が好きな人
- ・ストレートネックが気になる人
自分が当てはまるか確認してから購入すると、満足いく買い物ができるでしょう。
肩や首の痛みが気になる人
低反発枕は体に合わせて形が変わるため、首や肩の痛みに悩んでいる人におすすめです。
枕はマットレスと頭の間にある隙間を埋めて、寝ているときの頭の重さを支える役目があります。低反発枕はやわらかさが特徴のため、体の形に合わせてフィットしてくれます。
肩や首にかかる体重が分散され、負担を軽減させる効果を狙えるでしょう。
起きたときの肩や首の痛みに悩んでいる人は、低反発枕を試してみてください。
下記記事では、低反発枕の首の痛みについて詳しく解説しています。併せてご覧ください。
フィット感の高い枕が好きな人
低反発枕と高反発枕の大きな違いは、寝ているときのフィット感です。
低反発枕は中身の素材がやわらかいウレタンフォームでできており、枕に頭を乗せたときに包み込むような寝心地で眠れます。
フィット感がある枕を使うと安心感を覚える人は多いため、好きな人は少なくないでしょう。
低反発枕で得られるフィット感はほかの枕では得られず、体に合わせて形が変わる枕を使いたい人におすすめです。
ストレートネックが気になる人
ストレートネックが気になる人にも、低反発枕はおすすめです。
ストレートネックの人は高すぎる枕だと寝心地が悪くなるため、自分の体に合わせて形が変化する低反発枕であれば心地よく眠れます。
フィット感が高い低反発枕は、首の自然なS字カーブをキープした状態を保ちます。頭を支えながら首の理想的なカーブを保てるため、ストレートネックの悪化を防げるでしょう。
ただし、やわらかすぎる素材は頭が沈み込む危険性があるため、低反発枕を選ぶときは程よい硬さの製品にしましょう。
高反発枕が向いている人
高反発枕が向いている人は、下記2つの特徴があります。
- ・顔のむくみが気になる人
- ・寝返りをたくさんする人
自分が当てはまるかわからないときは、周囲の人に相談するのもおすすめです。
顔のむくみが気になる人
朝起きたとき、夜寝る前よりも顔のむくみが気になる人は多くいます。
枕の高さが低すぎるか素材がやわらかく寝ているときに頭が枕に沈み込んでいるかもしれません。頭が枕に沈み込むと、血液が頭に集中します。体内の水分が循環しづらくなり、朝起きたときのむくみにつながります。
朝起きたときの顔が、夜寝る前と大きさが違うと感じるときは、高反発枕を試してみてください。
寝返りをたくさんする人
高反発枕の特徴は、反発性の高さからくる寝返りのうちやすさです。
人は寝ている間に約6〜38回の寝返りをうつ(※1)と言われており、快適な睡眠に寝返りは欠かせません。
高反発枕を使えば寝返りをするときにサポートしてくれるため、首や肩にかかる負担を軽減してくれます。
自分の寝返りが多いかわからない人は、睡眠状況をチェックするアプリで調べてみるのも方法のひとつです。
自分の状況を理解すれば、より良い枕が選びやすくなるでしょう。
低反発・高反発以外の枕の選び方
低反発枕と高反発枕の特徴を知ったら、ほかの枕でも自分に合った枕はどのように選ぶのか知識をつけておきましょう。
枕を選ぶときに重要なポイントは、下記3つです。
- ・自分に合った枕の高さ
- ・寝返りを打ちやすいサイズ感
- ・心地よく眠れる素材
自分に合った枕を見つけると、起きたときの熟眠感が大きく変わります。
自分に合った枕の高さ
枕を選ぶときは、自分に合った高さの枕を購入することが大切です。
人によって最適な枕の高さは変わりますが、眠った時にマットレスと顔が平行になる高さの枕を選びましょう。
今使っている枕が合っているのかわからないときは、タオルを巻いて高さを調節する方法があります。
低い分には自分に合った高さを調べられるため、ぜひ試してみてください。
寝返りを打ちやすいサイズ感
自分に合った枕を選ぶには、寝返りがうちやすいサイズ感を選ぶのも大切です。
ベッドの大きさに合わせて小さめの枕を購入する人もいますが、寝返りをうったときに頭が枕から落ちてしまうサイズでは心地よい睡眠は得られません。
枕の端に頭をおいたとき、実際に寝返りをうってみて頭が落ちないサイズの枕を購入しましょう。
体格が大きい人ほど、枕のサイズは大きくした方が安心です。
心地よく眠れる素材
自分が心地よく眠れる素材であるかも、枕を選ぶときは注意してチェックしましょう。
枕の素材は羽毛やウレタンフォーム以外にも、そばがらやパイプ類を使った枕が販売されています。
中の素材は枕の柔らかさや寝心地につながるため、自分の好みに合う素材を見つけると寝心地のいい枕を探しやすくなります。
枕の素材が合うか試すときは、試し寝するのがおすすめです。実際に枕に頭を置いてみて、違和感がないかチェックしましょう。
下記ページでは図解でわかりやすく枕の選び方について解説しています。枕選びの参考に併せてご覧ください。
低反発枕・高反発枕のどっちかで悩んだらプロに相談しよう
自分に合う枕が低反発枕と高反発枕どちらなのか悩んだときは、睡眠のプロに相談するのがおすすめです。
ねむりの相談所にはスリープマスターという睡眠のプロが在籍しており、枕の高さや素材だけでなく、睡眠環境や普段の生活に合わせて眠りのアドバイスがもらえます。
枕だけでなく総合的に相談できるため、睡眠の疑問が解決できるでしょう。
枕で悩んだときは、ぜひ相談してみてください。
自分に合う低反発枕・高反発枕を見つけよう
自分好みの寝心地に合わせて選べる低反発・高反発の枕は、枕を探している人に人気のアイテムです。
低反発枕はつつみこむような寝心地が特徴で、体にフィットします。一方で、高反発枕は寝返りのサポート力が高いのが特徴です。
自分に合った枕を使うと、起床時のつらい首や肩の痛みを軽減でき、すっきりとした目覚めを得られます。
今の枕が合わないと感じるときは、ぜひ低反発枕・高反発枕を試してみてください。
【参考】
※1 健常者における睡眠中の寝返り回数と日間変動の検討