横向きで眠ると、仰向けに比べて背中への圧迫感が少ない一方で、首や肩に負荷が集中して痛みを感じる可能性があります。
横向きで眠る際は適した寝具を使用することで、朝起きたときの不調を改善できる可能性があるでしょう。
この記事では、横向き寝で首が痛くなる理由や寝具の選び方を解説します。
横向きで寝るときの注意点も解説するため、ぜひ参考にしてください。
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横向き寝で首が痛くなる理由3つ
横向き寝で首が痛くなる理由は、以下の3つが考えられます。
- ・枕の高さがあっていない
- ・枕の硬さが自分に合わない
- ・マットレスが硬い
当てはまる理由がないかを考え、改善点を見つけましょう。
枕の高さがあっていない
横向きで眠る際、枕が高すぎると頭が持ち上がった状態になり、首の筋肉が緊張してしまいます。
一方で、枕が低すぎると肩に圧迫がかかりやすくなります。
自分に合わない枕を使い続けると、朝起きたときに首の横側や肩に痛みを感じる機会が増えるでしょう。また、一晩中同じ向きで寝ていると、身体の片側だけに負荷がかかります。
購入当時は自分にあっていた枕も、長期間の使用でへたっている可能性があります。
横向き寝で首が痛いときは、枕の高さが自分にあっているかチェックしましょう。
枕の硬さが自分に合わない
枕の硬さが合わないと、頭が沈み込みすぎたり、反発力が強すぎたりして頭が安定せず、横向きで寝たときに首にストレスがかかりやすくなります。
柔らかすぎる枕は頭が深く沈むため、首の筋肉や関節が曲がり、痛みの原因になる可能性があるでしょう。
反対に硬すぎる枕だと頭が跳ね返されるように感じやすく、枕の上で頭が固定されずに何度も姿勢を変えてしまう可能性があります。
マットレスが硬い
マットレスの硬さがあっていないと、首だけが不自然に高い位置で支えられる可能性があります。
たとえば、硬すぎるマットレスを使用すると、下になった肩へ体重がかかってしまい、肩から首にかけて筋肉の張りや痛みが出やすくなるでしょう。
一方で、極端に柔らかいマットレスも、身体全体が沈み込みすぎて首の位置が定まらず、結果的に起き抜けの首こりにつながる場合があります。
横向き寝をする際は、肩や腰が軽く支えられながらも、首が変に曲がらない状態で眠れるマットレスが理想的です。
横向き寝で首が痛くならない寝具の選び方
横向き寝で首が痛くならない寝具には、部分によって高さが異なる枕やほどよい硬さのマットレスが当てはまります。
現在使用している寝具があわないと感じる際は、買い替えるかを考えましょう。
ここでは、横向き寝で首が痛くならない寝具を解説します。
- ・枕の高さが部分によって異なるものを選ぶ
- ・素材がしっかりしている枕を選ぶ
- ・ほどよい硬さのマットレスを選ぶ
- ・抱き枕を活用する
枕の高さが部分によって異なるものを選ぶ
横向きになったとき、頭を置く部分と首を支える部分の高さが異なる構造の枕は、肩から首にかけての段差を吸収しやすく、首まわりへの負担を減らす効果が期待できます。
ほかにも、枕の中央ブロックは高さが低くサイドのブロックは高めに作られているものもあります。寝返りをうって横向き寝になったときは、高さのある部分で眠れる構造です。
ただし、このような構造の枕であっても使用者の体型によってあうかは異なるため、可能な限り実際に店頭で試しましょう。
素材がしっかりしている枕を選ぶ
枕は低反発ウレタンや高反発ウレタン、パイプ素材など、多彩な素材が存在します。
横向き寝の際は、ある程度しっかりとしており、頭を支えられる素材が適しています。柔らかすぎる枕だと頭が深く沈んで首が曲がりやすく、硬すぎる枕だと頭が安定しにくくなる恐れがあるでしょう。
枕の素材は寝心地にも直結するため、実際に頭を乗せてみて、寝やすいと感じるものがおすすめです。
ほどよい硬さのマットレスを選ぶ
マットレスが硬すぎると肩が十分に沈まず、下になった側の肩に強い圧力がかかるため、首の痛みにつながる可能性があります。
一方で、柔らかすぎるマットレスは全身が沈み込み、頭の位置が定まらなくなる原因になる可能性があります。
横向きで寝ることを前提に選ぶなら、マットレスは肩と腰がある程度沈み、首のラインがまっすぐ保たれる程度の硬さのものを購入しましょう。
購入時には、横向きになって実際に寝返りをしてみて、肩や腰が快適に沈むかを確認することがおすすめです。
抱き枕を活用する
横向きで寝る際、抱き枕を使用することで腕や脚を自然な位置に置けるため、首や肩への負担を軽減しやすくなります。
抱き枕を使用すると片側の肩だけに体重が集中しにくくなり、寝返りもスムーズにうてるでしょう。
抱き枕のサイズや形状はさまざまですが、身体とほぼ同じ程度の長さがあるものを選ぶと、上半身から下半身までサポートしやすくなります。
なお、抱き枕の硬さは極端に柔らかいものを避けると、腕が沈み込む可能性を減らせます。
横向きで寝るときの注意点
横向き寝は背中への負担を減らす一方で、首や肩に体重が集中しやすい体勢でもあります。
寝具が適切でも、寝返りをうたないまま同じ姿勢で眠り続けることで筋肉がこわばり、血行不良を引き起こす可能性があるため注意しましょう。
ここからは、横向きで寝るときの注意点を解説します。
- ・肩にも痛みがないか注意する
- ・寝返りがうてるようにする
肩にも痛みがないか注意する
横向きで寝るときは、下になった肩が圧迫されやすく、首だけでなく肩や腕にも不快感が広がる可能性があります。
朝起きたときに肩がしびれたり、腕が上がりにくかったりする場合は、現在の枕やマットレスがあっていない可能性を考えましょう。
また、掛け布団の重さや寝返りのしやすさによっても寝心地は変わるため、頻繁に肩の痛みを感じる場合は寝具全体のバランスを見直してみましょう。
横向き寝で肩の痛みが気になる人は、下記の記事もぜひ参考にしてください。

寝返りがうてるようにする
睡眠中に適度に寝返りをうつことで、体全体の血行が促進され、筋肉の緊張がほぐれる効果が期待できます。(※1)
横向き寝で一晩中同じ姿勢のままでいると、首や肩だけでなく腰にも張りや痛みが起こりやすくなるでしょう。
ベッドが狭すぎたり布団が重かったりすると寝返りがうちにくくなる可能性があります。
自身の睡眠環境を見直し、寝返りがうてる状況にしましょう。
横向き寝用の枕で悩んだときはねむりの相談所を利用しよう
横向き寝用の枕で悩んだときは、睡眠のプロが在籍するねむりの相談所を利用しましょう。
ねむりの相談所には睡眠の知識が豊富なスリープマスターが在籍しており、自分にあった枕やマットレスの提案を受けられます。
また、寝室の環境や日々の生活についても相談することで、睡眠全般に対するアドバイスを受けられます。自分では気付かない解決策が見つかる可能性があるため、ぜひ相談してみてください。
横向き寝の首の痛みを改善して快適な睡眠につなげよう
横向き寝で首が痛い理由は、枕やマットレスなどの寝具が合わないことが考えられます。枕の高さや硬さを見直し、自分にあった枕を購入することで、横向きになったときの姿勢が安定して首まわりへの負荷が減りやすくなります。
実際に枕やマットレスを選ぶ際に迷ったときには、専門家のサポートを受けることがおすすめです。スリープマスターに相談しながら、実際にマットレスに横向きで寝転んでみて、寝具が首や肩にどのように当たるか確かめましょう。
横向き寝で快適に眠れる枕が見つかれば、日々の睡眠はよりよいものになるため、ぜひ試してみてください。
【参考】
※1 寝返りの重要性:睡眠中の姿勢が肩こりに与える影響